金沢工業大、学生同士が教え合う「新たなアクティブラーニング」導入

 金沢工業大学(KIT)は、平成27年度より、授業当日の夕方に学生同士が得意分野を相互に教え合う新たなアクティブラーニングを導入すると発表した。全308科目の7%にあたる22科目から導入を開始し、将来的には全科目での推進を目指しているという。

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学生が作成した予習・復習用ビデオ
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 金沢工業大学(KIT)は、平成27年度より、授業当日の夕方に学生同士が得意分野を相互に教え合う新たなアクティブラーニングを導入すると発表した。全308科目の7%にあたる22科目から導入を開始し、将来的には全科目での推進を目指しているという。

 金沢工業大学では、授業当日の夕方にグループ学習室を中心として、特別教育補助員(シニアSA)と呼ばれる学生が、当日の授業内でわかりづらいと思われる個所をノートにまとめ、授業の復習とポイントとなるキーワードについて解説をする、という学習サポートの取組みを行っている。

 集まった学生から質問があがった場合にはシニアSAが噛み砕き、基礎に振り返りながら学生が理解できるように解説するという。この学習会を通して、取組み内容を教員にもフィードバックし学生の視点からの授業改善法が取り入れられる、学生自ら試験問題を作るチームなどが自発的に生まれる、などの効果が出ているという。

 こうした新しいアクティブラーニングの事例を全学で共有し、大学教育を根本から変える手法として22科目からの導入を始めるという。シニアSAと授業を理解した学生が、理解していない学生に教えることで、「教えの連鎖」と「得意分野を相互に教え合う」ことを可能にし、学生が自らの成長を実感するとともに、学生の理解と能力の統合化を推進することを目的としているという。

《畑山望》

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