米国発、洋楽で身につく英語アプリ「Lyriko」…開発者ダン・ロイ氏に聞く学びの楽しさ

 英語を日本語で学ぶ日本語版が2015年11月にリリースされたのを受け、スカイライト・ゲームス社創立者のダン・ロイ氏にLyrikoの特徴や開発への思い、幼少期の思い出を聞いた。

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スカイライト・ゲームス社創立者のダン・ロイ氏
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◆「教えるアプリ」より楽しい学びの手段を

--スカイライト・ゲームス社は2015年11月にアプリ「Lyriko」の日本語版を発表されましたね。なぜ、音楽とゲームを組み合わせたアプリを開発しようと思われたのでしょうか。

 私は学校に行っては辞めるということを繰り返しましたが、理由は、「生徒も先生も学ぶことを楽しんでいない。時間のムダだ」と感じたからです。小さいときは好奇心の塊で学ぶことが大好きなのに、学校に行くと学ぶことが楽しいということを忘れてしまうのですね。そこで、従来の「教えるアプリ」ではなく、学ぶことがワクワクするような「楽しい学びの手段」を作りたいと思いました。

◆リズムに乗ってゲーム感覚で…自然と楽しく英語を学ぶ

--Lyrikoはどのようなアプリか、詳しく教えてください。

 「Lyriko」は、英語の歌を聞きながらゲーム感覚で楽しく英語を学ぶためのアプリです。それぞれの曲に、「歌詞にあう絵を選ぼう!」「間違った歌詞を見つけよう!」「抜けている歌詞を見つけよう!」「歌詞や単語の意味を確認しよう!」の4種類のゲームモードがついています。英語の歌を注意深く聴くことで、自然と英語力を身につけることができます。

 中学生から社会人までが利用対象者の目安で、レベルは初級・中級・上級の3段階あり、単語の難しさや曲の速さが異なります。ひとつのゲームが完了すると、正答率に合わせて「星」が0~3つまでもらえます。3を出すのは、ネイティブスピーカーでもなかなか難しいですよ。

 最初の4曲は無料で試すことができ、その後は、1曲120円でダウンロードするか、友達や家族とクレジットをプレゼントしあうことで新しい曲を手に入れられます。それと、有料で購入しなくても継続して遊んでいけるように、「目標」を設けました。この目標をコンプリートしていくと、無料ユーザーでも新しい曲を手に入れるためのクレジットを得ることができます。

 もともと、Lyrikoはアメリカに移住してきた子どもたちや大人のために作り始めました。移民の子どもたちの中には、家庭の貧困が原因で満足に学校に通えず、英語圏にいながらも上手に英語を話せないまま大人になってしまうといった課題があります。だからこそ、そういった家庭の事情にこだわらず、どのような環境にいる人でも楽しく利用できるようなアプリにしました。

【次ページ】継続の秘密は選曲にあり
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《なまず美紀》

なまず美紀

兵庫県芦屋市出身。関西経済連合会・国際部に5年間勤務。その後、東京、ワシントンD.C.、北京、ニューヨークを転居しながら、インタビュア&ライターとして活動。経営者を中心に600名以上をインタビューし、企業サイトや各種メディアでメッセージを伝えてきた。キャッチコピーは「人は言葉に恋♡をする」。

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