人口10万人あたりの図書館数は西高東低、3位島根・2位富山・1位は?

 人口10万人あたりの図書館数は、1位「高知県」、2位「富山県」、3位「島根県」であることがNTTタウンページの調査により明らかになった。3年連続の1位となった高知県には、2018年に図書館を含めた複合施設「オーテピア」が開館予定だ。

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業種分類「図書館」の人口約10万人あたりの登録件数による都道府県ランキング(2016年)
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 人口10万人あたりの図書館数は、1位「高知県」、2位「富山県」、3位「島根県」であることがNTTタウンページの調査により明らかになった。3年連続の1位となった高知県には、2018年に図書館を含めた複合施設「オーテピア」が開館予定だ。

 NTTタウンページは、タウンページデータベース(職業別電話帳データ)を活用してさまざまなマーケティング情報を提供しており、同社が運営するタウンページデータベース商品紹介サイトでは、毎月独自の都道府県ランキングを発表している。

 2016年の図書館の登録件数は3,167件。2007年の3,013件から、10年間で154件増となった。人口10万人あたりの登録件数は、1位「高知県」6.23件、2位「富山県」5.61件、3位「島根県」5.31件だった。

 3年連続の1位となった「高知県」は、まだ東京や京都にしか図書館がなかった明治12年に、県立図書館を創設している。2018年には、図書館を含めた複合施設「オーテピア」が開館する予定で、全国に先駆け県と市の一体的整備運営でも注目を集めている。

 2位の「富山県」は、日本一子どもの割合が多く、日本一小さな村である舟橋村で図書館による「村おこし」に成功している。舟橋村では、越中舟橋駅の駅舎に図書館を設けたことがきっかけで、村への移住者が増え、隣接する自治体の人も駅を利用するようになったという。村民約3,000人に対し、図書館の利用登録者数は約1万8,000人。村外からの利用者が約5倍に増加した。図書館ではコンサートや美術展などを定期的に開催し、生涯学習や村民交流の拠点の役割を担っている。

 3位の「島根県」には、「島まるごと図書館構想」から生まれた隠岐郡海士町(あまちょう)中央図書館がある。海士町では島内に公設の図書館がなかったため、島の各所に本棚を置いて図書館代わりにするプロジェクトを実施。その拠点として中央図書館を2010年に開設した。インターネットを通じて不特定多数から小口の事業・活動資金を集めるクラウドファンディングにより蔵書数を増やすことにも成功し、本土に比べて広い社会と接する機会が少ない離島の住人に「知のインフラ」を提供している。

《外岡紘代》

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