遺児らの大学進学支援「あしながMUFG奨学基金」創設

 あしなが育英会は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と、高等教育を支援する給付型(返還不要)奨学金制度創設で合意した。経済的苦境にある遺児らの大学進学を支援し、日本に不足している理系人材の育成を目指す。

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あしながMUFG奨学基金 感謝状贈呈
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 あしなが育英会は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と、高等教育を支援する給付型(返還不要)奨学金制度創設で合意した。経済的苦境にある遺児らの大学進学を支援し、日本に不足している理系人材(医療・保健分野を含む)の育成を目指す。

 今回創設する「あしながMUFG奨学基金」は、高校3年生に交通・宿泊費含む受験費用30万円を給付する「大学進学支援」と、入学から卒業まで毎月4万円給付する返還不要の「理系大学生支援」の2つ。想定される奨学金給付対象者は合計1,000人以上。2022年度から学生への振込みを開始する。具体的日程は検討中。

 あしなが育英会は高い志と学習意欲をもった遺児学生らの選考と学習環境のサポートを行い、MUFGは毎年度、資金を提供する。

 三菱UFJフィナンシャル・グループの亀澤宏規社長は「玉井会長が始めた『あしなが運動』の半世紀の歴史と進学実績、取組み姿勢に感銘を受けた。逆境に負けない遺児学生の大学進学と理系人材育成のお手伝いをしたい」とコメント。また、あしなが育英会の玉井義臣会長は「コロナ禍で経済、教育格差は拡大した。MUFGの決断はこの格差是正に取り組む本会への力強いエールであり、日本企業の寄付文化を変えるほどの意義があると思う」と語った。

◆「あしながMUFG奨学基金」による奨学金の内容
1.大学進学支援
内容:高校3年生に受験費用(交通・宿泊費含む)30万円給付
対象者:約800人
2.理系大学生支援
内容:入学から卒業まで毎月4万円給付(返還不要)
対象者:約300人

《編集部》

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