慶大SFC、仮想空間融合の次世代キャンパスネットワーク始動

 慶應義塾大学SFC研究所とソフトバンクは、5GやBeyond 5G/6G等の先端技術を活用した次世代の情報インフラを研究開発する場として、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスに2022年6月1日に設立した「デジタルツイン・キャンパスラボ」を10月から本格的に始動させる。

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「デジタルツイン・キャンパス ラボ」のようす(キャンパス内の5Gネットワーク/5Gの基地局)
「デジタルツイン・キャンパス ラボ」のようす(キャンパス内の5Gネットワーク/5Gの基地局) 全 3 枚 拡大写真

 慶應義塾大学SFC研究所とソフトバンクは、5G(第5世代移動通信システム)やBeyond 5G/6G等の先端技術を活用した次世代の情報インフラを研究開発する場として、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)に2022年6月1日に設立したデジタルツイン・キャンパスラボを10月から本格的に始動させる。始動に先立ち、9月29日にはシンポジウムも開催する。

 近く始動するデジタルツイン・キャンパスラボは、物理空間と仮想空間を融合させた次世代のキャンパスネットワーク。情報インフラ・無線通信技術の技術革新が目覚ましい中、SFCが1990年に開設された当時の先端的な情報インフラのコンセプトに立ち返るべく、SFC研究所とソフトバンクはデジタルツイン・キャンパスラボの設立に向け、新たな5G専用のコア設備と5Gの基地局を組み合わせた最先端の技術による自営の5Gネットワークを、2021年からSFCにスタンドアローン構成で構築。3次元高精度地図や点群データを活用し、キャンパス空間のデジタル化等の準備を進めてきた。

 始動後は、5GやBeyond 5G/6G等を活用し、各種センサーや動画像認識、空間センシング等によるキャンパス空間のより精緻なデジタル化や、物理空間(実際のキャンパス)と仮想空間(デジタル化したキャンパス)の相互連携による問題発見や課題解決、自己位置推定技術等の研究開発を行っていく予定。また、これらの情報を扱ううえでのプライバシーやセキュリティに関する課題研究、規格化や標準化を見据えた次世代情報インフラ創出の基盤としての研究開発を推進する。

 デジタルツイン・キャンパスラボの始動に先立ち、9月29日にはシンポジウムをオンラインで開催。ラボでの取組みの概要や今後の予定、将来の構想について説明する。定員は先着1,000名、参加無料。

《増田有紀》

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