2023年度大学入試の入試結果を振り返り、医学部医学科を置く国公立大学の受験者数や実質倍率、入学辞退率を紹介する。前期日程の実質倍率がもっとも高かったのは「奈良県立医科大学」8.591倍、ついで「岐阜大学」7.750倍となった。
河合塾によると、国公立大入試の中心である前期日程の志願者数は前年比99％、後期日程で同98％、中期日程でも同101％といずれも前年並み。学部系統別の志願状況では、「獣医」「医」「歯」「薬」などの難関資格系の分野は前年に引き続き受験生の人気を集め、「医」は前年比106と増加した。また、Y-SAPIXによると、医学部医学科を置く国公立大学の前期日程では、募集人員（地域枠などを含む）の合計は3,578人。志願者数は1万5,960人で、受験者数1万2,383人に対し、合格者数は3,724人。実質倍率は3.3倍で前年から1ポイント増加している。
リセマムでは、医学部医学科を置く国公立大学で、実質倍率の高かった「札幌医科大学」「弘前大学」「山形大学」「岐阜大学」「三重大学」「奈良県立医科大学」「島根大学」「山口大学」「宮崎大学」「鹿児島大学」「琉球大学」の11大学をピックアップし、受験者数や実質倍率、入学辞退率をまとめた。各数値はY-SAPIXの「2023年度 国公立大学入試結果」の前期日程（一般枠）を参考にした。
11大学のうち、志願者数がもっとも多かったのは「島根大学」649人、ついで「岐阜大学」593人、「琉球大学」421人、「山口大学」381人、「札幌医科大学」369人、「三重大学」350人と続いた。
受験者数がもっとも多かったのは「岐阜大学」434人、ついで「島根大学」416人、「札幌医科大学」327人、「琉球大学」313人、「山口大学」312人、「三重大学」310人と続いた。
実質倍率は、「奈良県立医科大学」がもっとも高く8.591倍、ついで「岐阜大学」7.750倍、「島根大学」6.500倍、「弘前大学」5.765倍、「山口大学」5.673倍。なお、「東京大学」の実質倍率は2.969倍、「京都大学」は2.398倍となった。
入学辞退率は、「奈良県立医科大学」「山口大学」「山形大学」がもっとも低く0.0％、ついで「札幌医科大学」「三重大学」1.3％、「鹿児島大学」1.4％の順に低かった。なお、入学辞退率は、募集人数を入学者とみなし、合格者数と募集人員との差の、合格者数に対する割合を算出した。
各項目での順位は以下のとおり。
◆志願者数
1位 島根大学
2位 岐阜大学
3位 琉球大学
4位 山口大学
5位 札幌医科大学
6位 三重大学
7位 山形大学
8位 弘前大学
9位 鹿児島大学
10位 宮崎大学
◆受験者数
1位 岐阜大学
2位 島根大学
3位 札幌医科大学
4位 琉球大学
5位 山口大学
6位 三重大学
7位 山形大学
8位 弘前大学
9位 鹿児島大学
10位 宮崎大学
◆実質倍率
1位 奈良県立医科大学
2位 岐阜大学
3位 島根大学
4位 弘前大学
5位 山口大学
6位 山形大学
7位 宮崎大学
8位 琉球大学
9位 札幌医科大学
10位 鹿児島大学
◆入学辞退率（低い順）
1位 奈良県立医科大学
1位 山口大学
1位 山形大学
4位 札幌医科大学
4位 三重大学
6位 鹿児島大学
7位 岐阜大学
8位 弘前大学
9位 琉球大学
10位 宮崎大学
