explosion(=爆発)のタイトルが示すとおり、画面中の色々な食べ物が爆発する。豆腐、バナナ、ザクロなど、日常にある限りそうなるはずのないものが、次々と。
食べ物を吹き飛ばすなんてと、お叱りを受けそうではある。そしてまた、唐突な終わり方が府に落ちない気もする。しかし、作り手の意図を知ると、読後に抱くやり場のない感情もそれはそれでいいのかな…なんて思えるから、不思議である。
作り手の主張は「へんなことこそ愉快だ」ということ。合理性や予定調和の外にある、説明のつかないことが、人間の好奇心を刺激するというのだ。そう言われたら確かに、一連の「へん」な爆発ストーリーに感じたモヤモヤ感は、「なぜそう感じるのか」という問いに形を変え、筆者の中を漂い始めている。
つまりこの作品は感情の「種」なのであって、読み手の中に着地し、芽を出すらしい。それも、千差万別の。「へん」というやつは、混沌として無数の可能性を秘めている点で、価値があるのではなかろうか。
なんだかんだ述べたが、とにかく一度読んで、感じてみてほしい。そして、疑問を素直に追う楽しみを味わってほしい。同名の単行本もある。
※ このアプリには、一部過激と受け取られる表現が含まれています。
◆「へんで、いいよ。」実験 explosion篇
価格:250円
条件:iPhone、iPod touch および iPad 互換 iOS 3.0 以降
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