7月1日に「午前8時59分60秒」、3年ぶりとなるうるう秒を挿入
総務省と日本標準時の維持・通報を行う情報通信研究機構(NICT)は、7月1日に3年ぶりとなる「うるう秒」の挿入を実施すると発表した。今回の実施は2012年7月1日以来3年ぶり。
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時刻は、地球の公転・自転に基づく天文時(世界時)から決められていたが、1958年より原子の振動を利用した原子時計に基づく国際原子時が開始。1秒の長さが高精度なものとなった結果、原子時計に基づく時刻と天文時に基づく時刻との間でずれが生じるようになった。
現在、原子時計に基づく時刻を天文時とのずれが0.9秒以内におさまるように調整を行った時刻が世界標準時(協定世界時)として使われているが、今回その調整を行うために「うるう秒」の挿入が行われる。「うるう秒」の調整は1972年から数年に1回程度行われており、今回の実施は2012年7月1日以来3年ぶり、平日の実施は、1997年以来18年ぶりとなる。
現代社会で時刻は、単に時を知るためだけではなく、情報通信ネットワークやコンピューターの運用などにも使われている。情報通信ネットワークは正確な時刻管理のもとに運用されており、また電話などの料金も秒単位で決められている。そのため、情報通信ネットワークやコンピューターを間違いなく運用するには正確な時刻情報が必要となる。
今回、7月1日(水)午前8時59分59秒と午前9時00分00秒の間に「8時59分60秒」を挿入。NICTでは、電波時計等に時刻情報を提供している標準電波、放送局等に時刻を知らせる「テレフォンJJY」、ネットワークを利用したコンピューターの時刻合わせに使われている「NTPサービス」等、日本標準時通報サービスにより「うるう秒」挿入後の正しい日本標準時を通報する。
《水野こずえ》
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