近大・吉本興業ら、「笑い」の医学的検証研究開始
近畿大学と吉本興業、オムロン、西日本電信電話(NTT西日本)は、「笑い」の医学的検証を行い、「笑い」の測定方法と、「笑い」の習慣が身体や心理的健康に与える効果を解明するため、共同研究を開始したと発表した。
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
ともに大阪で生まれた近畿大学と吉本興業は、互いの理念に共感し、大阪らしい「おもろい」価値を創出するため、2016年12月に包括的連携協定を締結。これまでに、「近大マグロ」を題材としたドキュメンタリー、ドラマ、アニメなどの共同制作や、新たなストレスマネジメント方法の開発などに取り組んでいる。
「笑い」の医学的検証研究も、提携事業の一環として行われる。今回は両者のほか、顔認識などの画像センシングで高い実績を誇るオムロン、NTT西日本が協力。国内外でもあまり研究が進んでいない「笑い」について共同研究を行い、年間約2.7兆円にのぼると言われる精神疾患による社会的損失を、「笑い」の力で解決することを目指す。
研究では、「笑い」が身体や心理的健康に与える効果、「笑い」の測定方法の開発、「笑い」介入後の疾病発症率や生活習慣の変化といった「笑い」の有効性について調査していく。
「吉本新喜劇」や「漫才」の鑑賞の前後に心理テストを行い、鑑賞中には表情の変化データやバイタルデータを取得。表情のデータ測定はオムロンのヒューマンコンポ(HVC-P2)を使い、バイタルデータの測定はNTT西日本の技術協力を受けて行われる。
4段階で行われ、2017年2月15日より「なんばグランド花月」で健常者を対象に第1ステージの研究を開始した。今後、定期的に検証研究を実施し、2018年10月からは精神疾患の患者に対する臨床研究を行う予定。また、2021年には「笑い」を活用したストレスマネジメントを実用化し、大阪らしい「笑い」のあふれた新たな治療方法の開発を目指していくとしている。
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