情報システムのクラウド化、84%の大学で導入…国立大は93%
情報システムをクラウド化している大学は658大学と全大学の84.0%を占め、用途は管理運営基盤がもっとも多いことが、文部科学省が平成30年3月23日に発表した調査結果より明らかになった。
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
文部科学省は、国公私立大学の図書館やコンピュータ・ネットワーク環境の現状を明らかにし、その改善・充実への基礎資料とするため、平成17年度より学術情報基盤実態調査を毎年実施している。平成29年度は、国公私立大学計783大学を対象に実施し、回答率は100%だった。学内ネットワークなどの調査基準日は平成29年5月1日。
セキュリティポリシーの策定状況について、策定済みの大学は587大学(75.0%)。国立大学は全大学で策定されているが、公立大学は11大学(12.4%)、私立大学は185大学(30.4%)が未策定だった。
情報リテラシー教育を実施している大学は740大学(94.5%)。未実施の43大学(5.5%)のうち、私立大学が38大学と88.4%を占める。全学生に情報リテラシー教育を実施している大学のうち、「情報セキュリティ」を取り上げている大学は501大学(67.7%)、「倫理・マナー」を取り上げている大学は538大学(72.7%)。
情報システムをクラウド化(全部または一部を学内の情報センター等または学外の施設に集約・共有化し、効率的に運用)している大学は658大学(84.0%)で、前年度と比べて3.4ポイント増加した。国公私立大学別に見ると、国立大学は93.0%、公立大学は74.2%、私立大学は84.2%がクラウド化を導入。用途は管理運営基盤が615大学(93.5%)ともっとも多い。
また、クラウド化の効果として、導入大学のうち538大学(81.8%)が「管理・運用などにかかるコストの軽減」、527大学(80.1%)が「利便性・サービスの向上」をあげた。一方、クラウド化していない理由として、クラウドを運用していない125大学のうち77大学(61.6%)が「セキュリティ面・信頼性に不安」、70大学(56.0%)が「費用面に課題」をあげた。
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