「男は仕事、女は家庭」に同感しない男性が5割超…1977年度調査開始以来初めて

 埼玉県が2018(平成30)年9月に実施した男女共同参画に関する意識・実態調査の結果がまとまり、2019年4月24日に結果が公表された。「男は仕事、女は家庭」に同感しない男性が調査開始以来初めて5割を超えたことがわかった。

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 埼玉県が2018(平成30)年9月に実施した男女共同参画に関する意識・実態調査の結果がまとまり、2019年4月24日に結果が公表された。「男は仕事、女は家庭」に同感しない男性が調査開始以来初めて5割を超えたことがわかった。

 この調査は県内在住の満18歳以上の男女5,000人を対象に、男女の地位の平等感や女性に対する暴力の実態などを把握するために行ったもの。1977(昭和52)年度からほぼ3年に1度行い、前回は2015(平成27)年度に実施している。なお、前回までは、満20歳以上の男女を対象。

 「男は仕事、女は家庭」という性別役割分担意識について、男女ともに、「同感しない」割合が大きく増え、女性63.3%(前回比プラス7.6ポイント)、男性55.2%(前回比プラス6.9ポイント)となった。一方「同感する」と答えた割合は女性8.9%(前回比マイナス1.1ポイント)、男性15.9%(前回比マイナス2.1ポイント)と男女ともに減少。「同感しない」は調査開始以来初めて男性は5割を超え、女性は6割を超えたことがわかった。

 男女の地位の平等感についての調査では、「家庭生活」「学校教育」「職場」「政治」「地域活動の場」「社会通念や風潮」「法律や制度」「社会全体」の8分野すべてで「平等になっている」と考えている割合は男性が女性を上回った。男女ともに「社会通念や風潮」では不平等感が強くなっており、「平等になっている」としたのは女性3.0%(前回比マイナス0.4ポイント)、男性7.9%(前回比マイナス0.1ポイント)、「平等になっていない」としたのは女性68.5%(前回比プラス3.8ポイント)、男性60.5%(前回比プラス2.3ポイント)だった。

 女性が結婚後や出産後にも働き続けるために重要なことをたずねた項目では、「配偶者・パートナー(男性)の理解や家事・育児などへの参加」を「とても重要」と回答したのが女性73.2%(前回比プラス3.1ポイント)であったのに対し、男性56.3%(前回比マイナス1.8ポイント)だった。「保育施設や学童保育の充実」で「とても重要」としたのは女性67.9%(前回比プラス1.4ポイント)に対し、男性60.3%(前回比プラス2.2ポイント)。女性は「配偶者・パートナー(男性)の理解や家事・育児などへの参加」、男性は「保育施設や学童保育の充実」がもっとも多いという結果になった。

 この調査結果は、埼玉県ホームページより見ることができる。調査結果をまとめた報告書は県政情報センター、各県立図書館、各地域振興センター、県男女共同参画推進センター(With You さいたま)などで閲覧できるほか、県政情報センターで4月下旬から販売される。

◆埼玉県「平成30年度 男女共同参画に関する意識・実態調査」調査概要
調査対象:埼玉県在住の満18歳以上の男女
標本数:5,000人
標本抽出:地点設置による住民基本台帳にもとづく層化二段無作為抽出法
調査期間:2018(平成30)年9月6日(木)~2018(平成30)年9月30日(日)
調査方法:郵送配布-郵送回収・インターネット回収併用
有効回収率:38.2%

《鶴田雅美》

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