文理横断的な人材育成…文科省「国立大学改革方針」

 文部科学省は2019年6月18日、国立大学改革方針を公表した。数理・データサイエンス教育の全学部学生への展開や、グローバルな教育・研究の積極展開など、取り組むべき方向性を示した。

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国立大学改革方針(概要)
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 文部科学省は2019年6月18日、国立大学改革方針を公表した。数理・データサイエンス教育の全学部学生への展開や、グローバルな教育・研究の積極展開など、取り組むべき方向性を示した。

 国立大学改革方針は、中央教育審議会答申「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン」で示されている今後の高等教育が目指すべき姿を踏まえつつ、令和4年度(2022年度)から始まる第4期中期目標期間に向けて、改革の方向性と論点を提示するもの。文部科学省は、改革の方向性を国立大学と共有し、改革を支援していく。

 国立大学の目指す姿と取り組むべき方向性は、「徹底的な教育改革」「世界の『知』をリードするイノベーションハブ」「世界・社会との高度で多様な頭脳循環」「地域の中核として高度な知を提供」「強靱なガバナンス」「多様で柔軟なネットワーク」「国立大学の適正な規模」の7つ。

 徹底的な教育改革では、数理・データサイエンス教育の全学部学生への展開など文理横断的・異分野融合的な知を備えた人材の育成、社会の変化に対応し新たな価値を創造できる人材の養成(専門職学科)など、社会を変革する力と意欲を持った人材の輩出について示した。

 世界・社会との高度で多様な頭脳循環では、組織全体を貫徹した大学の国際化の加速や、国際共同学位プログラムの構築、優秀な留学生のリクルーティング・柔軟な入学者選抜方法など、多様でグローバルな教育・研究の積極展開を掲示した。

 これらの方向性を踏まえ、国立大学の自主的な発想により、それぞれの特色に応じた大学経営が期待される。文部科学省は、それぞれの大学の強み・特色や地域の事情などにも留意しつつ、国立大学の改革を後押ししていく。

《工藤めぐみ》

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