【高校受験2020】千葉県公立前期<理科>講評…難度の高い問題が増え、難化

 令和2年度(2020年度)千葉県公立高等学校入学者選抜の「前期選抜」が2月12日(水)、全日制課程127校204学科で実施された。リセマムでは、京葉学院の協力を得て、学力検査の「理科」の講評を速報する。

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2020年度 千葉県公立高校前期<理科>講評
2020年度 千葉県公立高校前期<理科>講評 全 1 枚 拡大写真
 令和2年度(2020年度)千葉県公立高等学校入学者選抜の「前期選抜」が2月12日(水)、全日制課程127校204学科で実施された。予定人員21,758人に対し36,644人が志願していたところ、2月12日の欠席者は118人。受検者数は36,526人で、受検倍率は県立全日制1.66倍、市立全日制1.68倍だった。

 リセマムでは、京葉学院の協力を得て、学力検査の「理科」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

<理科>講評(京葉学院 提供)



 昨年の前期と同様、大問で9題出題されました。大問1が小問集合で、大問2~大問9は、物理・化学・生物・地学の各分野からそれぞれ2題ずつの出題でした。履修学年もバランスよく出題されています。基本的な知識や計算力だけでなく、難度の高い応用問題や思考力が問われる問題も出題されました。さらに、複数の回答に正解しないと得点できない問題が大幅に増え、全体的に難化したものと思われます。

1.小問集合


 物理、化学、生物、地学の各分野から1問ずつ出題されました。いずれも基本的な内容の問題で、全問正解が望まれます。

2.身近な生物の観察(生物)


 「身近な生物の観察」に関する問題でした。表面的な知識だけでなく、観察に使う器具の使い方や特性などを理解している必要のある、実践的な問題でした。

3.化学変化(化学)


 「鉄と硫黄の化合」に関する問題でした。実験の内容以外の化学反応についてなど、広く細かい知識が問われましたが、教科書の基本的な内容をしっかり学習していれば対応できます。(4)の計算問題も、難度の高いものではありませんでした。

4.天体(地学)


 「星の日周運動、年周運動」に関する問題でした。(1)~(3)は、教科書の内容を学習していれば解答できる問題でした。(4)は、天体の高度と緯度の関係を理解し、ほかの観測地点に応用する思考力が問われる問題で、正解できなかった受検生も多いのではないかと思われます。

5.力のはたらき(物理)


 「力のつり合い」「仕事とエネルギー」に関する問題でした。(1)は、力のつり合いの問題ですが、重力を分解してから考えなくてはならない問題でした。また、(3)の作図は、3つの力のつり合いについて考え、該当するものをすべて解答する必要があり、(4)の計算問題も、前問の解答から必要な数値を求める必要があったため、全体的に難度の高い問題でした。

6.大地の変化(地学)


 「地震」に関する問題でした。教科書の基本的な内容で対応できる問題でした。(3)の計算問題とグラフ作成の問題も、難度は高くありませんが、データが多く、ていねいな数値処理と計算力が問われる問題でした。

7.電流のはたらき(物理)


 「電熱線の発熱」に関する問題でした。基本的な計算で解答できる問題でしたが、(3)、(4)は、それぞれの回路について、ていねいに計算しなければなりませんでした。

8.動物の分類(生物)
 「セキツイ動物の分類」に関する問題でした。教科書の学習で対応できる問題で、全問正解したい問題です。

9.電気分解(化学)


 「電気分解」に関する問題でした。教科書で扱う基本的な実験を題材にした問題で、解きやすい問題でした。

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 このレポートは2020年2月12日(水)に速報として京葉学院により作成されたもの。

協力:京葉学院

《編集部》

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