【中学受験の塾選び】首都圏の人気塾の合格力(2020年度版)SAPIX・日能研・四谷・早稲アカ

 中学受験の結果がほぼ出揃ったところで、首都圏の大手人気塾4塾(サピックス小学部・日能研・四谷大塚・早稲田アカデミー)の2020年度の合格実績を集計し、各塾の合格力を検証する。

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塾の合格実績(2020年度)男子校
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 中学受験の結果がほぼ出揃ったところで、首都圏の大手人気塾4塾(サピックス小学部・日能研・四谷大塚・早稲田アカデミー)の2020年度の合格実績を集計し、各塾の合格力を検証する。

 比較対象とする中学校は表中にあるとおり、2月1日~3日入試校を中心にリセマムが独自にピックアップした難関45校(男子校19校、女子校12校、共学校9校、公立中高一貫校5校)について、首都圏の大手人気塾4塾の合格者数を調べた。なお、合格者数は2月末時点の数値であり、今後、集計残や繰上げ合格などで増加する可能性がある。四谷大塚は公立中高一貫校4校について現在集計中のため含まれない。

 ピックアップした45校のうち35校(男子校19校中17校、女子校12校中9校、共学校9校中7校、公立中高一貫5校中2校)でサピックスがもっとも多く合格者を輩出した。サピックスは在籍者数6,013人、のべ6,040人がこの45校に合格している。サピックスによる合格者数の推移を見ると、開成は2017年の234人から2018年の263人、2019年の273人、2020年の286人へと年々増加。女子学院は2019年の125人から2020年の148人、雙葉は2019年の48人から2020年の61人、豊島岡女子は2017年の232人から2018年の253人、2019年の270人、2020年の293人へと増加している。

 日能研は横浜雙葉(49人)と横浜共立(57人)、市立横浜サイエンスフロンティア(10人)、四谷大塚は立教女学院(45人)と明治大学付属明治(109人)、早稲田アカデミーは武蔵(74人)、早稲田高等学院(79人)、早稲田実業(78人)、都立小石川(38人)、都立武蔵(15人)でもっとも多く合格者を輩出した。早稲田アカデミーは早稲田にも171人合格しており、早稲田の附属校に強い。過去5年間の合格実績からも同様の傾向が見られたことから、塾によって得意な学校があることがわかった。

 合格者数における各塾の占有率(各塾の合格者数÷各校の合格者数)について、男女御三家を見てみると、サピックスの占有率が高く、開成は72.0%、麻布は47.8%、桜蔭は60.8%、女子学院は54.0%、雙葉は51.7%をサピックスが占めた。また、武蔵は27.7%だったが、駒場東邦は63.1%をサピックスが占めている。さらに、男子御三家で53.8%(前年比0.5ポイント増)、女子御三家で56.4%(前年比6ポイント増)と、合格者数を伸ばし、突出した合格実績を残している。

 なお、塾により塾生数などの条件が異なるため、全塾生数を母数とした合格者の割合などを合格力とする考え方もあるが、ここでは実数を紹介した。

《工藤めぐみ》

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