明治安田生命による「生まれ年別の名前調査」は、1989年から実施されている子どもの名前調査で、今回で32回目となる。2018年9月までに明治安田生命の個人保険・個人年金保険に加入した者を対象に、2020年生まれの男の子9,172人、女の子8,825人の名前を調査した。調査時期は2020年11月。
「蒼」の字は「蒼天」や「蒼海」に使われるように、美しく壮大な自然を連想させる。今年はコロナ禍の影響で暮らしの中でも我慢を強いられ、“先行きが不透明”と感じることも多い年となり、それを払拭するように清々しく、開放的な名前がトップとなった。
女の子の名前は、「陽葵」47人が男の子同様に調査開始以来初の1位を獲得した。2位は前年1位だった「凜」42人、3位は前年20位から大きく順位を上げた「詩」41人。ついで「結菜」40人、「結愛」37人など。1位を獲得した「陽葵」の読み方は、は多い順に「ヒマリ」「ヒナタ」「ヒナ」と続く。前年も2位と人気があったが、日の光を意味する「陽」と「太陽の方向を向く植物」を意味する「葵」からなる名前は、コロナ禍を境に不安定な時代が続こうとも、いつでも明るく前向きに育ってほしいという願いによってさらに人気を得たようだ。
女の子の名前は、トップ10に「結」を含む名前が「結菜」(4位)、「結愛」(5位)、「結月」(7位)、「結衣」(10位)と4つランクインした。今年はコロナ禍の影響により、人との距離が生まれた年となったが、一方で改めて人との「結」びつきの重要性を再認識する年にもなった。子どもの名前も、人との「結」びつきを大切にしてほしいという親の想いが込められたのかもしれない。
子どもの人気の名前(読み方編)は、今年も2位を大きく引き離し、「ハルト」が12年連続の1位を獲得した。表記は多い順に、「陽翔」「陽斗」「遥斗」と全68種類あった。女の子の名前の読み方は、昨年1位の「メイ」を僅差で抜き、「ミオ」が初のトップを獲得した。表記は多い順に、「澪」「美桜」「美緒」など全37種類あった。
◆2020年生まれの子どもの名前(表記)ベスト10
【男の子】
1位 蒼
2位 樹
2位 蓮
4位 陽翔
5位 律
6位 朝陽
7位 湊
8位 新
9位 大和
10位 大翔
【女の子】
1位 陽葵
2位 凛
3位 詩
4位 結菜
5位 結愛
6位 莉子
7位 結月
8位 紬
8位 澪
10位 結衣