航空会社などの外部人材を教員・指導員に登用…文科省

 萩生田文部科学大臣は2020年12月21日、教育実習の機会を失った学生やコロナ禍で職を失った人、教員資格を持った航空会社社員などの外部人材を、教員や学習指導員として学校に配置する考えを明らかにした。

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萩生田光一文部科学大臣記者会見(2020年12月21日)
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 萩生田文部科学大臣は2020年12月21日、教育実習の機会を失った学生やコロナ禍で職を失った人、教員資格を持った航空会社社員などの外部人材を、教員や学習指導員として学校に配置する考えを明らかにした。

 2020年度は感染症対応で増える教員の負担を軽減し、消毒作業や児童生徒の健康観察の取りまとめなどを担うスクールサポートスタッフや、三密を避けて少人数グループでの指導を可能とするための学習指導員など外部人材を柔軟に活用しながら、学校における感染症対策など教育活動の両立に取り組んでいる。

 補正予算による外部人材の大規模配置により、これまでにない多様な人材の配置が広がっている。たとえば、教育実習の機会を失った学生が学習指導員として長期で学校に入ることができ、学生にとっても良い機会になっているという評判を得ている。また、コロナ禍で職を失った人が前職の経験を生かして子どもへの学習支援を行っていることや、アルバイト先を失った学生が外部人材として学校現場に入ることにより、教職を志す契機になったことなど、副次的な効果もたくさん生まれているという。

 また、日本国内の航空会社で教員資格を持った客室乗務員などにも学校現場に入ってもらい、サポーターとして働いたり、学生たちに接遇教育をしてもらったりするようなことも企画をして調整している。

 2021年度(令和3年度)予算案では、これら外部人材の予算は前年度比45%増の90億円を計上しており、特にスクールサポートスタッフについては補正予算の執行額と同等の予算規模を確保する。引き続き多様な人材の協力を得ながら、教員だけでなく外部人材も含め教職員全体で学校が過大な負担なく感染症対策に取り組めるようにしっかり支援をしていくとしている。

《工藤めぐみ》

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