路線バスのリアルタイム混雑度を可視化…BLEスキャン活用で実証実験

ナビタイムジャパン、関東自動車、みちのりホールディングスの3社は、国内初となるBluetooth Low Energy(BLE)スキャンを利用した、バスのリアルタイム混雑情報表示の実証実験を1月13日より栃木県宇都宮市にて開始する。

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リアルタイムバス車内混雑度表示
リアルタイムバス車内混雑度表示 全 3 枚 拡大写真
ナビタイムジャパン、関東自動車、みちのりホールディングスの3社は、国内初となるBluetooth Low Energy(BLE)スキャンを利用した、バスのリアルタイム混雑情報表示の実証実験を1月13日より栃木県宇都宮市にて開始する。

実証実験では、関東自動車が運行する宇都宮駅西口~西川田東(江曽島)間の路線バス3台の車内にBLEスキャン搭載の計測用スマートフォンを設置。バスの乗客が持つスマートフォン等が発信しているBluetooth信号を検知して、バス車内のリアルタイム混雑度を算出する。

混雑度は「青:空席あり」、「黄色:立ち客あり」、「赤:立ち客多い」の3段階とし、各色のアイコンをリアルタイム混雑度情報提供サイトの路線図上に表示。サイト上では、同じく計測用スマートフォンで取得するバスのリアルタイムの現在位置情報とともに、混雑情報をユーザーに提供し、どのバスがどのくらい混雑しているかを車両ごとに一目で確認できる。混雑度を算出し、可視化することで、ベビーカーや車椅子での移動時には青アイコンのバスを利用するなど、混雑回避や安心・安全・快適な移動の情報提供を目指す。

3台中1台のバス車内には定点カメラを設置。実際の車内混雑度とBLEスキャンにより算出した混雑度を比較し、データ精度の検証も行う。今後は、蓄積した混雑情報を分析し、平日・休日の傾向の違いなど混雑情報の精度向上や、ナビタイムジャパンの持つ突発的なイベント時のルート検索データなどのビッグデータと掛け合わせることで、未来の混雑予測情報の提供などを検討していく。

また今回のシステムは、専用機器の開発やバス車内への車載器の設置が不要で、検知用のスマートフォン1台を置いておくだけで混雑度を算出可能。バス事業者にとっても、低コストかつ運用や計測の手間がかからないシステムとなる。将来的には、ODデータから区間ごとにバスの乗降客数を分析し、ダイヤ改正や路線改定に活用するなど、マーケティングデータとして、バス事業者向けの法人利用にも役立てられるよう開発を進めていく。

ナビタイムなど、BLEスキャン活用で路線バスのリアルタイム混雑度を可視化…実証実験開始

《纐纈敏也@DAYS@レスポンス》

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