実証実験では、関東自動車が運行する宇都宮駅西口~西川田東(江曽島)間の路線バス3台の車内にBLEスキャン搭載の計測用スマートフォンを設置。バスの乗客が持つスマートフォン等が発信しているBluetooth信号を検知して、バス車内のリアルタイム混雑度を算出する。
3台中1台のバス車内には定点カメラを設置。実際の車内混雑度とBLEスキャンにより算出した混雑度を比較し、データ精度の検証も行う。今後は、蓄積した混雑情報を分析し、平日・休日の傾向の違いなど混雑情報の精度向上や、ナビタイムジャパンの持つ突発的なイベント時のルート検索データなどのビッグデータと掛け合わせることで、未来の混雑予測情報の提供などを検討していく。
また今回のシステムは、専用機器の開発やバス車内への車載器の設置が不要で、検知用のスマートフォン1台を置いておくだけで混雑度を算出可能。バス事業者にとっても、低コストかつ運用や計測の手間がかからないシステムとなる。将来的には、ODデータから区間ごとにバスの乗降客数を分析し、ダイヤ改正や路線改定に活用するなど、マーケティングデータとして、バス事業者向けの法人利用にも役立てられるよう開発を進めていく。