広島大、治験薬製造拠点を整備へ…経産省事業に大学で唯一採択

 広島大学は、経済産業省の「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」に採択された。大学では唯一となる。採択による治験薬製造設備の稼働は、2025年3月を予定している。

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広島大学PSI GMP教育研究センターでのワクチン等医薬品製造とGMP教育支援
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 広島大学は、経済産業省の「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」に採択された。大学では唯一となる。採択による治験薬製造設備の稼働は、2025年3月を予定している。

 経済産業省は2021年度(令和3年度)補正予算として、2022年3月から5月に「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」の公募を行った。これは、平時は企業のニーズに応じたバイオ医薬品を製造し、感染症パンデミック発生時にはワクチン製造へ切り替えられるデュアルユース設備を有する拠点を整備するとともに、ワクチン・医薬品製造に必要な製造設備を有する拠点等の導入等を支援するもの。全国から41件の応募があり、審査の結果17件が採択された。大学の提案で採択されたのは広島大学が唯一となる。

 広島大学では2022年10月1日に「PSI GMP教育研究センター」を新設。メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンをはじめ、核酸やペプチド等、中分子を主体とした治験薬製造施設とGMP教育システムによって構成されている。

 また、南カリフォルニア大学(USC)と連携契約を締結しており、2023年度より国際的な医薬品規制ガイドライン「ICHガイドライン」に則ったGMP教育研修を共同で実施する予定となっている。

 今後は、「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」による治験薬製造施設により、センター機能を強化し、医薬品製造の人材教育にも力を入れていく。治験薬製造設備の稼働は、2025年3月を予定している。さらに、アカデミアシーズを中心に治験薬製造を受託するとともに、広島大学・大学病院との連携で、医師主導治験への移行を推進していくとしている。


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《木村 薫》

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