東京工芸大学創立100周年記念「色を記録する展」3/10まで

 東京工芸大学は、2023年3月10日まで、企画展「色を記録する展」を色の国際科学芸術研究センター「カラボギャラリー」で開催する。この企画展はカラー写真やカラー映像の色再現に用いられる「三色分解撮影」をテーマとしたもの。

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カラボギャラリー第10回企画展「色を記録する展」
カラボギャラリー第10回企画展「色を記録する展」 全 1 枚 拡大写真

 東京工芸大学は、2023年3月10日まで、企画展「色を記録する展」を色の国際科学芸術研究センター「カラボギャラリー」で開催する。この企画展はカラー写真やカラー映像の色再現に用いられる「三色分解撮影」をテーマとしたもの。

 「色を記録する展」は、2023年に迎える東京工芸大学創立100周年を記念し、同大の創立の祖である六代杉浦六右衞門が創業した小西本店(のちに小西六本店、現在のコニカミノルタ)がカラー写真・映画を独自の技術で実現した「三色分解撮影」をテーマとした内容で開催する。

 同企画展では、小西六本店の製造部門・六櫻社の技師長で、後に同大で教授を務めた江頭春樹氏が開発した「さくら發色轉現紙」による昭和15年(1940)ごろのカラープリントおよび「さくら三色用フヰルム」によるネガフィルムの実物を展示。また、1950年代に小西六写真工業(現在のコニカミノルタ)が開発した三色分解撮影のカラー映画システム「コニカラー」で撮影された初期の映画作品「かわいい魚屋さん」(国立フィルムアーカイブ所蔵)もあわせて鑑賞することができる。その他、当時の撮影機材や天然色印画作成の手引書等の文献資料も含め、同大の所蔵する江頭教授の研究資料から、知られざる戦前の天然色写真の実力を確かめる機会となる。

 この企画展は、東京工芸大学色の国際科学芸術研究センター「カラボギャラリー」が主催するもの。カラボギャラリーによる企画展は2017年からこれまでに9回開催されており、今回が10回目となる。なお、同企画展は、文化庁「令和4年度 大学における文化芸術推進事業」に採択された「アート&テクノロジーマネジメントにおける高度な理論及び実践力を持った工芸融合人材の育成」事業の一環ともなる。

 これらの展示作品を通じ、80年余りを経過してもなお良好な色彩を保つ六櫻社式天然色印画の仕組みについて学ぶことで、東京工芸大学の建学の精神への理解が深まる内容となっている。

◆カラボギャラリー第10回企画展「色を記録する展」
会期:2022年12月12日(月)~2023年3月10日(金)
開館:月曜日~金曜日 12:00~17:00(休館日:土曜日・日曜日・祝日)
会場:カラボギャラリー(神奈川県厚木市飯山南5-45-1 東京工芸大学厚木キャンパス12号館2階)
入場料:無料
申込み:事前予約制(Webサイトより申し込む)
主催:東京工芸大学 色の国際科学芸術研究センター
ディレクター:矢島 仁(芸術学部映像学科准教授)
※新型コロナウイルス感染症対策の状況により、会期やイベントの変更、休館等の対応を行う場合がある


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《中川和佳》

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