【とっておきの私立中学校2024】田園調布学園中等部…ステレオタイプに陥らず、失敗してもチャレンジを

 「中高6年間一貫教育を考える会」発行の中学受験情報誌『とっておきの私立中学校』と連携し、注目の私立中学校を紹介する本企画。本記事では、田園調布学園中等部を紹介する。

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 2024年度の中学受験を目指すご家庭は、そろそろ第一志望校・併願校を決定する時期だろう。

 リセマムでは昨年に引き続き「中高6年間一貫教育を考える会」と連携し、お勧めの私立中学校をピックアップ。同会が発行する『とっておきの私立中学校』の中から抜粋して、注目校の魅力をお伝えしていく。

 本記事でご紹介するのは、田園調布学園中等部。東京都世田谷区にある完全中高一貫の女子校だ。学校長・清水 豊先生からのメッセージの他、進路進学に対する考え方、特色のあるプログラム等を紹介する。

2024年度「田園調布学園中等部」入試情報

建学の精神

捨我精進(しゃがしょうじん)

 田園調布学園は1926年に建学の精神「捨我精進」のもと、女子校として創立されました。これからの日本社会には多様性が求められていますが、そのためにはまず女性が活躍できる社会にならなくてはなりません。「女性として自分たちが、現代の社会でどのように生きていくのか」を考えさせることができるところに女子校の意義があります。

 本校の特徴の1つとして、毎年約45%の生徒が理系を選択することがあげられますが、学校として理系進学を推奨しているわけではありません。これは女子だけの環境の中で、「理数科目は男子のほうが得意である」というステレオタイプに陥ることなく、本校の特色である多くの体験を通して「本当に自分にとって興味・関心があるものは何か」を追求した結果です。

 世界を見回すと、紛争、気候変動など多くの問題に私たちは直面しています。また、コロナ後の社会の在り方も描けていない状態です。これまでの社会の仕組みや、生き方をあらためる時期なのかもしれません。「どのような社会を築いていくのか」「どのような生き方をしていくのか」等、根本的な問いを私たちは突きつけられています。これからの新しい社会は次の時代の担い手である自分たちが創っていくのだという気概を、生徒たちにはもってほしいです。

 そのために、中高の6年間で「失敗しても良いから、いろいろなことにチャレンジしてほしい」と思っています。そして、「自分たちの学校は自分たちでより良いものにしていく」という気持ちで主体的に学校に関わってほしいです。これが、今の自分を一歩超えて前に進んでいく、「捨我精進」の実践でもあります。

田園調布学園中等部・高等部校長 清水 豊先生

進路、進学に対する考え方は?

 6年間を3期(中1、中2~高1、高2~高3)に分けて段階的に自分の生き方について考えるキャリア教育を行い、学びへの大きなモチベーションとしています。学力補強策として、中等部フォローアップ補習と高等部の充実した受験補習があるそうです。

 理系選択者が多いのも同校の特色で、15年前と比較すると理系選択者は10%上昇。中学3年間で80もの実験を行うなど体験を重視した授業で、理数の苦手意識をリセット。さらに、土曜プログラムなどで興味関心を伸ばしているからでしょう。また、1人1台もつChromebookを活用して自身の成長を蓄積。大学入試改革での出願資料作成にもつながっています。

主な合格実績

「田園調布学園中等部」進路指導・進路実績

これが田園調布学園の探究プログラム!

中等部

 中等部では、「デザイン思考」の基礎を学びながら課題解決スキルを身に付けます。身近な課題から、日本国内の課題にまで目を向けて、社会と繋がりながら課題解決をしていきます。宿泊行事などの行事とも関わりながら、徹底的にデザイン思考を体験・実践していきます。

 他にも、中等部1年生の「自分・クラスメイトを知る」では、Edv Pathというツールを使いながら、非認知能力を可視化させ、生徒間でのリフレーミングなどを通して、自分の強みを知る、自分に向き合う、さらには級友を知ることを目的に活動しています。

◆中等部1年 ~EdvPathで個人の非認知能力の変化を追跡~

生徒間でリフレーミングの結果の共有

◆中等部2・3年 ~学校の困りごとを「デザイン思考」で解決する~

理解と共感
問題の定義・アイディア発想 ~ロッカーの使いやすさを 考える~
プロトタイプ制作・テスト
発表・講師による フィードバック

高等部

 高等部では、世界に目を向けながら自分で課題を発見・設定して、広く深く探究していきます。自分の強みや興味関心から、没頭できることを発見する「BOTTOプロジェクト」を通して、ひとりひとりが「好き」と「得意」に向き合っていきます。そして、自分で立てた問いについて、時には企業や大学の力を借りながら探究を行い、成果をまとめていきます。

 中等部1年生から高等部2年生までの5年間を通して、身近な課題から世界的な課題までを自分事として考えながら、卒業時には学校ルーブリックにある力や姿勢を身に付け、「これだけやったんだ」という自己肯定感をもてるような活動を行っていきます。

◆高等部1・2年 ~自分の強み/興味関心から、 没頭できること発見する「BOTTO」プロジェクト~

海外からZoomでつないで講演
自分の「好き」をクラスメイトに紹介 ~偏愛マップ紹介~
自分の「好き」を知る ~偏愛マップ作成~
自分の「得意」を知る ~Positive CV作成~

「田園調布学園中等部」探究・教科横断型授業

学校概要

所在地:東京都世田谷区東玉川2-21-8
アクセス:東急東横線・目黒線「田園調布駅」徒歩8分、東急池上線「雪が谷大塚駅」徒歩10分
電話番号:03-3727-6121

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《編集部》

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