日本学生支援機構(JASSO)は2025年7月29日、台風8号にともなう災害で被害を受けた学生などへの支援策について公表した。災害救助法適用地域世帯の学生に対する「家計急変採用」「緊急・応急採用」の奨学金、住居被害を受けた学生への「JASSO災害支援金」、奨学金返還者からの「減額返還・返還期限猶予」の申請を受け付ける。
台風8号の接近にともない、政府は7月27日、沖縄県の島尻郡南大東村と北大東村に災害救助法を適用した。これを受け、JASSOは7月29日、台風8号にともなう災害で被害を受けた学生などへの支援策を示した。
給付奨学金「家計急変採用」と貸与奨学金「緊急・応急採用」は、今回の災害で家計が急変し、奨学金の給付または貸与を希望する災害救助法適用地域の世帯の学生等が対象。学生等とは、大学学部・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)に在学している人。貸与奨学金は、第一種奨学金(無利息)、第二種奨学金(利息付)があり、給付奨学金を含め、在学校を通じて申し込む。
なお、災害救助法の適用を受けない近隣の地域で、同等の災害に遭った世帯の学生等は、適用地域に準じて取り扱う。
「JASSO災害支援金」は、台風8号による災害で学生本人や父母等が居住する家が、半壊(半流出・半埋没・半焼失を含む)以上の被害を受けたり、床上浸水となったり、自治体からの避難勧告等が1か月以上続いた人(外国人留学生を含む)が対象。1日でも早くもとの生活に戻り、学業を続けることができるよう、返済不要の支援金10万円を支給する。在学校を通じて申請する。
台風8号による災害で奨学金の返還が困難になった人は、月々の返還額を少なくして返還期間を延長する「減額返還制度」、一定期間返還を先送りする「返還期限猶予制度」が利用可能。希望者は「奨学金減額返還願」または「奨学金返還期限猶予願」をJASSOに提出する。
支援策の詳細は、JASSOのWebサイトから確認できる。