放射性物質に満ちた場所をロボットが走る…原子炉建屋
福島第一原発の原子炉建屋に入る多目的作業ロボット「パックボット」の画像が17日夜、公開された。放射性物質に満ちた場所をロボットが走る。まるで映画『ターミネーター』の世界だ。
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
公開された画像は3枚ある。いずれも3号原子炉建屋内の二重扉の手前から東京電力の作業員が撮影したものだ。のぞき窓からパックボットを無線操縦する東京電力の全面マスクの作業員が映り込んでいる。
測定作業は午前10時頃から開始された。正午前後から3号原子炉建屋、午後に1号原子炉建屋の日程で、内部の放射線量、温度、湿度、酸素濃度を測定した。
原子炉建屋とは隣り合うタービン建屋の間にある二重扉から出入りする。原子炉建屋側とタービン建屋側のそれぞれに2m×1m、幅20cmの扉がある。
それぞれの扉はハンドルを回転させてロックを解除する。どちらかの扉が開いていると、次の扉が開かないインターロック式の構造になっている。東電の作業員は似た構造の5号機建屋にパックボットを持ち込んで、事前にロック解除の練習を積んだ。
作業員はタービン建屋内の扉を開けて、二重扉の中間にパックボットは置いて、ロックする。次にパックボットが原子炉建屋側の扉を開けて、中に入る。
2つの扉の間隔は2.5m。電源供給の途絶えた原子炉建屋内は闇に包まれている。その後はパックボットの照明が照らし出す映像を頼りに、40m四方の部屋の一部を、無線による遠隔操作で測定を行ったのだ。
画像はその出入りの様子を撮影したもので、パックボットが収拾したデータや画像などの詳細は、17日には公開されなかった。
原子炉建屋にパックボットが入った
《中島みなみ@レスポンス》
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