寮生活の効果、経験者の73.8%「寮でしか学べないことがある」
自分力開発研究所は10月5日、寮生活が学生にもたらす効果に関して実施した調査の分析結果をとりまとめて公表した。
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
同調査は学生(寮生306名、一人暮らし200名、実家暮らし200名)、寮経験者(社会人1〜5年目200名)と企業採用関係者(300名)を対象に実施。調査時期は2011年7〜8月。
学生を対象にしたモチベーションと性格に関する調査で、100点満点のポイント制で答えてもらったところ「夢や目標がはっきりしている」は寮学生では65.8pt、一人暮らし学生では47.6ptだった。「夢や目標を達成するまでのイメージがわく」は寮学生が33.0pt、一人暮らし学生が15.0pt。また、一人暮らしの学生と比較して寮学生は「まわりを明るくする力がある」「心をオープンにできる」が特に高い結果となっている。
現役学生対象調査で「現在の生活に満足している」は寮学生で80.4%、一人暮らし学生で73.0%。また、「バランスのよい食事をとっている」「学業に集中できる環境にいる」についても、寮学生の回答が1人暮らし学生を上回っている。
社会人(1〜5年目、寮経験者200名、寮未経験者200名)に「これから入学する人に寮を奨めたいか」という質問をしたところ、寮経験者では「そう思う」が80.5%、寮未経験者では40.5%だった。
寮経験者の意識として「寮で学べることがある」と答えたのは86.0%、「寮でしか学べないことがある」は73.8%だった。具体的には、「共同生活のルール」や「家族のような友人が得られる」「協調性」「コミュニケーション」という意見が挙がっている。
企業採用関係者に寮生のイメージを聞いたところ、上位は「協調性がありそう」(65.7%)、「コミュニケーション能力がありそう」(44.3%)、「礼儀作法が身についていそう」(29.3%)、「他人への気遣いがありそう」(27.7%)、「忍耐力がありそう」(25.0%)、「自己管理能力がありそう」(20.3%)となった。また、採用する際に重要度の高い学生の性格としては「協調性がありそうか」「責任感が強いか」「物事を前向きにとらえることができそうか」「チャレンジ精神があるか」「環境に適応できそうか」などとなっている。
企業採用関係者が持つ「寮生のイメージ」は、多くの部分で「採用する際に重要度の高い学生の性格」や「評価されている社員が持っている傾向」と重なっており、「寮生活の経験は社会人生活に活かせるか」の質問に対し、採用関係者の64%が「そう思う」と回答している。
《前田 有香》
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