東北大・大阪大・早稲田大による全国学力テスト分析報告

 文部科学省は1月20日、「平成22年度 全国学力・学習状況調査 追加分析報告書」をホームページに公開した。東北大学、大阪大学、早稲田大学による研究分析と成果報告が掲載されている。

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全国規模の学力調査における重複テスト分冊法適用の試み(東北大学)の概要
全国規模の学力調査における重複テスト分冊法適用の試み(東北大学)の概要 全 3 枚 拡大写真
 文部科学省は1月20日、「平成22年度 全国学力・学習状況調査 追加分析報告書」をホームページに公開した。

 追加分析報告として、東北大学の「全国規模の学力調査における重複テスト分冊法適用の試み」、大阪大学の「子どもたちの学力水準を下支えしている学校の特徴に関する調査研究」、早稲田大学の「全国学力・学習状況調査において比較的良好な結果を示した教育委員会・学校等における教育施策・教育指導等の特徴に関する調査研究」の3つの研究の概要と成果報告書が掲載されている。

 東北大学の分析では、重複テスト分冊法(PISA等で用いられている、複数の問題冊子を別々の生徒に回答させ、幅広い領域・内容の学力についての情報を取得する手法)実施のために必要な技術の基本的なノウハウを獲得できたとしている。

 大阪大学は、就学援助率の水準からみて高い成績をおさめている学校を調査し、それぞれの学校において成果を生み出している要因を分析している。具体的には、「個を大切にする指導」「協同的な授業づくり」「教員集団」などがキーワードとして提示されている。

 早稲田大学では、全国学力・学習状況調査において比較的良好な結果を示した秋田県、福井県の教育施策の特徴について分析。両県ともに、各学校において教員が協力し合って、よりよい授業を求めて研究し、効果が上がるまで徹底的に実践していることに要因があるとしている。また、児童生徒の素直さとまじめさ、課程の安定と教育力の均質な高さ、厳しい自然を生き抜く勤勉で連帯感のある地域や風土も、学力の高さを生み出す要因としている。

《前田 有香》

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