【中学受験2013】夏休みの過ごし方 7/10…スランプに陥った場合の対処法

 「塾のソムリエ」として活躍する、中学受験に詳しい西村則康氏に、スランプに陥った場合の対処法について聞いた。

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【中学受験2013】夏休みの過ごし方 7/10…スランプに陥った場合の対処法
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 「塾のソムリエ」として活躍する、中学受験に詳しい西村則康氏に、スランプに陥った場合の対処法について聞いた。

◆勉強量を減らす

 スポ根マンガ的に、がむしゃらに頑張れ! ではスランプから抜け出すことはできません。こういうときは、勉強量を少なくすること。勉強する内容も、お子さんの得意な単元ややさしい問題に取り組ませ、お子さんの自信を取り戻してあげることです。勉強で落ち込んでいる子は、勉強によってしか救えないのです。

 お子さんの変化に早めに気付くことも大事です。

 お子さんが「勉強を苦しそうにしている」「不機嫌なことが多い」「朝なかなか起きて来ない」というときはスランプの兆候だと思ってください。

◆気分転換で遊びに行くのも善し悪し

 夏休みはお子さんが家にいる時間が長くなりますから、親子ともども煮詰まってしまった…ということもあると思います。

 こういうときは「思い切って1日外に出かけたほうがいいのでしょうか」と聞かれることがありますが、それが必ずしもいいとは言えません。案外お母さんがリフレッシュできただけということもありがちです(笑)。

 お子さんにとっては、一時的にイヤなことを逃れただけで、帰ってきたらまた同じ。何の解決にもなりません。それよりは、先にも言ったように勉強の質と量を軽くするほうがずっと効果的です。

◆勉強禁止という選択肢も

 以前、塾に行くのがイヤ、学校にも行きたくないという状況に陥ったお子さんがいました。このときは、「塾に行ってもいいけど家での勉強は一切禁止」としました。

 スランプに陥っている子は、「勉強をしなくてもいい」というより「勉強をしてはいけない」と言ってもらったほうがラクなのです。

◆適度な運動は脳の働きをよくする

 この子は高層マンションに住んでいましたが、毎日、階段3往復という課題も出しました。勉強の禁止と適度な運動で、この子はスランプから抜け出すことができました。

 受験生は運動不足になりがちです。心と身体のバランスをとるためにも適度な運動が必要なのです。本格的な運動をする必要はありません。15分から20分程度、速歩きをする程度で構いません。そのくらいだとちょうど脳が働き出して、勉強も効果的に進められます。

《石井栄子》

石井栄子

子育てから、健康、食、教育、留学、政治まで幅広いジャンルで執筆・編集活動を行うフリーライター兼編集者。趣味は登山とヒップホップダンス、英語の勉強。「いつか英語がペラペラに!」を夢に、オンライン英会話で細々と勉強を続けている。最近編集を手掛けた本:『10歳からの図解でわかるSDGs「17の目標」と「自分にできること」』(平本督太郎著 メイツ出版)、『10代から知っておきたいメンタルケア しんどい時の自分の守り方』(増田史著 ナツメ社)『13歳からの著作権 正しく使う・作る・発信するための 「権利」とのつきあい方がわかる本』(久保田裕監修 メイツ出版)ほか多数

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