教育現場でのiPad活用事例発表会、先駆者9名が登壇

 iPadの教育活用に関する実践発表会がアップルストア銀座で開催された。小・中・高・大学、専門学校と幅広い教育分野におけるiPad活用事例が紹介され、最後には現役高校生の山本恭輔さんが生徒視点からの発表を行った。

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 iPadの教育活用に関する実践発表会がアップルストア銀座で開催された。小・中・高・大学、専門学校と幅広い教育分野におけるiPad活用事例が紹介され、最後には現役高校生の山本恭輔さんが生徒視点からの発表を行った。

 同イベントは「iPadを教育に活用しよう!~先駆者に聞く実践とアプリ選びのコツ~」と題され、9名のiPad導入の先駆者が登壇、司会進行は学習塾俊英館の小池幸司氏と神戸大学大学院の特命講師杉本真樹氏が務めた。

 登壇者は、2013年3月に発売された書籍「iPad教育活用7つの秘訣―先駆者に聞く教育現場での実践とアプリ選びのコツ」の筆者たち。書籍の内容だけでなく、教育ICTを活用する上での心構えや教育そのものへのスタンスなどが垣間見えたイベントとなった。

 最初の登壇者は、日本デジタル教科書学会の会長も兼務する新潟大学教育学部附属新潟小学校の片山敏郎氏。小学校という現場において、iPadを導入した過程を紹介した。iPadを「壊さないで、落とさないで」という教師としての心配はあるが、片山氏の「子どもを信じて任せよう」というコメントが印象的だった。

 iPadの魅力は、コンピューター室とまったく異なる学習環境を作り出すことだ片山氏は語る。デジタル環境が教科書の限られた世界を広げるのは、パソコンも同じ。その一方で、コンピューター室という場所でパソコンの使い方を学ぶ学習に比べ、iPadを利用することで通常の授業環境の中で、そして児童間の対話の中で個々の学びが成立するという。

 2つ目の発表は、広尾学園の金子暁氏。1人1台のMacBookや1人1台のiPadなど、先駆者として評判の高い広尾学園の金子氏の発表内容は驚くほどシンプルだった。iPadが生徒に与える影響は大きいが、iPadは生徒の学びの可能性を教員が再認識するツールにもなると金子氏は語る。
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《湯浅大資》

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