中学生の検挙人員が高校生を上回る…平成26年上半期の少年非行情勢
警察庁は8月21日、平成26年上半期の少年非行情勢について公表。少年による犯罪は減少傾向にある一方で、中学生の検挙人員が高校生を上回るなど、低年齢化の傾向が明らかとなった。
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平成26年上半期における刑法犯少年の検挙人員は2万3,103人、前年同期より14.2%減となった。検挙人員は12年連続、人口比も10年連続で減少が続いている。過去10年間の男女の構成比をみると、男子の比率は増加傾向にある。
年齢別で検挙人員がもっとも多かったのは、15歳の5,434人だった。次いで、14歳5,091人、16歳4,775人となっており、17歳から19歳に比べると検挙人員が多いことがわかる。学職別検挙人員でも中学生8,345人がもっとも多く、高校生7,869人を上回った。触法少年(14歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年)を含むと、中学生の検挙・補導人員は1万2,459人にもなる。
初犯者1万4,827人のうち、もっとも多い年齢層は14歳の3,822人だった。平成20年上半期以降は14歳が連続して最多。ただし、触法少年を含めると、平成22年上半期以降は13歳以下が14歳を上回る傾向が続いている。
少年の犯罪被害の認知件数は減少傾向にあり、平成26年上半期は8万4,641件だった。もっとも多いのは窃盗の被害で、7万2,787件と認知件数の8割以上を占めている。学職別でもっとも多いのは高校生だった。全体としては減少傾向にあるものの、小学生は前年同期より216件の増加となった。
また、いじめに起因する事件の件数は、前年同期より7件増の149件。検挙・補導人員は259人で、そのうち183人は中学生が占める。いじめの原因・動機では「力が弱い・無抵抗」「いい子ぶる・なまいき」「態度動作が鈍い」などが多かった。
《黄金崎綾乃》
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