短期大学の在り方、位置づけの明確化などが課題…文科省が審議まとめ

 文部科学省は、「短期大学の今後の在り方について」と題した審議まとめを公表した。短期大学は、18歳人口の減少などを背景に厳しい状況が続いているが、学生や社会のニーズを踏まえ、位置づけを明確化するよう指摘。

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「短期大学の今後の在り方について」(審議まとめ)の概要
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 文部科学省は、「短期大学の今後の在り方について」と題した審議まとめを公表した。短期大学は、18歳人口の減少などを背景に厳しい状況が続いているが、学生や社会のニーズを踏まえ、位置づけを明確化するよう指摘。「専門職業人材の養成」など、具体的な役割も提言した。

 平成25年12月、「中央教育審議会大学分科会大学教育部会」の下に「短期大学ワーキンググループ」を設置。委員や専門家による事例報告などを交え、機能の充実や再構築など、短期大学の在り方について審議を重ね、審議経過をとりまとめた。

 短期大学の学校数・学生数は、平成5年から平成8年までをピークに減少を続けている。女子の短期大学進学率は、平成6年の24.9%をピークに減少し、平成26年は9.5%。一方、女子の4年制大学進学率は増加傾向にあり、平成26年は47.0%となっている。

 審議まとめでは、女子の4年制大学志向と職業教育志向のはざまで短期大学の特色が見えにくくなっているとの指摘から、今後は学生・社会のニーズを踏まえた検討が必要と指摘。専門学校との役割分担など、高等教育における短期大学の位置付けを明確にすることが課題だとしている。

 具体的な役割・機能としては、「専門職業人材の養成」「地域に密着した高等教育機関」「知識基盤社会に対応した教養的素養を有する人材養成」「生涯学習機会の提供」の4点を提言した。

《奥山直美》

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