【高校受験2015】千葉県公立前期<社会>講評…基本から標準レベルの問題
平成27度千葉県公立高等学校の「前期選抜」が2月12日、全日制課程の128校208学科で実施された。予定人員21,728人に対し志願者数は39,500人、平均倍率は1.82倍だった。SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、学力検査の「社会」の講評を速報する。
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◆<社会>講評(SAPIX中学部 提供)
問題構成は8題で、地理・歴史・公民全ての分野から、基本から標準レベルの問題が幅広く出題されています。千葉県に関連する文章を題材とした総合問題、日本地理において地形図の問題が特徴的な傾向で、論述問題が毎年3問程度出題されています。今年は、基本問題の割合が高く、統計資料も読み取りやすくなっているため、地道に学習を積み重ねた人にとっては、解きやすくなったと感じられるでしょう。まず教科書に載っている基礎知識をおさえ、その上で資料の読み取りに対応する分析力や論述問題への対応力を身につけていきましょう。
(1)三分野総合問題
毎年恒例の千葉県に関する文章を使用した総合問題です。今年も世界遺産を登録する国際機関や『富嶽三十六景』の作者を選ぶ問題など、教科書の重要事項をしっかり学習していれば得点できる内容でした。
(2)日本地理
日本の道府県の特徴に関する問題でした。都道府県と都道府県庁所在地についての出題は変わらず続いています。地形図では静岡県大井川流域の断面図について慎重に読み取る必要がありました。
(3)世界地理
経緯度や気候、人々の生活環境に関する問題でした。各大陸や赤道の位置関係など、世界地図を普段から意識して確認しておく必要がありました。
(4)前近代史
「身近な地域の歴史」をテーマに古墳時代から江戸時代まで幅広く出題されました。基本的な知識をまんべんなく学習しておきましょう。
(5)近現代史
「千葉県の歴史」をテーマに明治時代から現代までの正確な知識が定着しているかどうかが問われました。
(6)政治
国会を中心とした政治の総合問題でした。内閣不信任案が可決された際の内閣の選択に関する問題は、基本的な内容ながら、25字で論述するという制限から苦労した受験生も多かったと思われます。
(7)国際関係
日本と国連の関係及びEUに関する出題でした。あまり学習する機会のない1990年代の歴史に対する理解が必要でした。
(8)経済
経済の三主体を中心に関連知識が問われました。公民分野は中3ではじめて学習した受験生も多いと思いますが、正確な知識を身につける必要があります。
このレポートは2015年2月13日に速報としてSAPIX中学部により作成されたもの。問題と正答については、現在、東京新聞「2015年首都圏公立高校入試」サイトにて閲覧することができる。
なお、SAPIXは、平成27年度高校入試の概況やトピックス、今後の動向などを解説する「2015 高校入試分析会」を3月8日より順次開催する。東京、神奈川、埼玉、千葉、兵庫の5会場で実施され、地域ごとの公立高校入試および国私立難関高の解説が行われる。分析会の参加申込みおよび会場別の実施日程は、SAPIXのWebサイトを確認する必要がある。
《湯浅大資》
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