大学入試新テスト、マークシート式の問題例を公表

 大学入試センター試験に代わる「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」について、文部科学省は2月17日、マークシート式の「物理」と「世界史」の問題イメージ例を公表した。実験や資料から情報を収集し、考察・分析する力などを評価する内容になっている。

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物理の問題イメージ(例1)
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 大学入試センター試験に代わる「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」について、文部科学省は2月17日、マークシート式の「物理」と「世界史」の問題イメージ例を公表した。実験や資料から情報を収集し、考察・分析する力などを評価する内容になっている。

 マークシート式の問題イメージ例は、2月17日開催の第11回高大接続システム改革会議において公表された。会議によると、「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」では、各教科・科目においてマークシート式の問題を採用。記述式問題は当面、国語と数学で導入する。

 マークシート式の問題については、より思考力・判断力を重視した作問への改善を図るとしており、解答方式は正解を選択肢の中から選ばせるのではなく、必要な数値をマークさせる方策などが考えられている。

 公開された問題イメージ例は、「物理」2問、「世界史」1問。物理は、太陽光のエネルギーや温度計の実験からデータ・資料を解釈し、実験を計画して結果を推論したり、実験装置を開発したりする問題。選択肢の中から正答を選ぶのではなく、数値を指数表記で答えさせている。

 世界史は、「経済統計で見る世界経済2000年史」を読み解き、複数の歴史事象と関連付けながら、多面的・多角的に考察して仮説を設定し、論拠に基づいて適否を判断する問題。正答選択肢が1つに限られず、複数存在している問題もある。

 なお、今回のイメージ例は、マークシート式問題出題の考え方の方針を示す趣旨で作成したという。問題の難易度を含めた具体的な作問の在り方については、今後も検討が続けられる。

 記述式問題については、2015年12月22日開催の第9回高大接続システム改革会議において、国語と数学の問題イメージ例が公表されている。

《奥山直美》

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