【高校受験2017】湘南高校<特色検査>講評…知識の活用と処理スピードがカギ
2月16日、平成29年度(2017年度)神奈川県公立高等学校入学者選抜・共通選抜のうち、特色検査が実施された。リセマムでは、湘南ゼミナールの協力を得て、湘南高等学校の特色検査の講評を速報する。横浜翠嵐高等学校についても、同様に掲載する。
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◆湘南高等学校 講評(湘南ゼミナール 提供)
【問題の概要】知識をもとにした正確な思考力や情報処理力が求められる
昨年度同様に大問3題の構成であり、文章・図表を読み取る力、計算を含む思考と情報処理を正確に行う力を問うという傾向は、大きく変わっていない。知識を問うものは多くなく、その場で提示された情報を読み取ったうえでの処理や、普段使っているものをさらに掘り下げて思考する問題が多くなった点が、昨年度からの変更と言える。
問1:日本語表現についての対話文が題材。「授受動詞」「さ入れ言葉」「ら抜き言葉」「重ね言葉」といった、普段から使用している言葉についての思考が問われた。普段からの正しい言葉づかいとの差異や、言葉のニュアンスの違いに気づけるかが問われている。
問2:(ア)では衣類の表示マークについて、知識も問われてはいるが、与えられている情報から思考することによってたどりつける問題。(イ)はパズルのような問題だが、すべて英語で書かれている。(ウ)(エ)は与えられた情報をもとに、数理的知識と結び付けて思考できるかが問われている。
問3:選挙をテーマに扱っているが、社会の知識を単純に問うものではなく、問題文に明示されている条件を基に計算や処理を行う問題が出題された。
【設問の特徴】暗記ではない知識の活用と、正確かつ迅速な情報の読み取りをふまえた迅速な処理が必要
求められている知識はいずれも基本的な内容が中心ではあるが、問題文を理解したうえで、知識と結び付け、活用していくことが求められる。複雑な計算は多くなく、解答形式が選択問題中心であることも加味すると、全体的に高い正答率が予想される。そのため、計算の途中段階や思考の途中状況を可視化して正確を期すなど、読み取りと思考・処理を迅速に行い、解答を導くことが必要となる。
【課題と対策】普段の生活も含めた、丸暗記ではない原理原則の理解が重要
湘南の問題では、主要5科目はもちろん、ほかの学校ではあまり見られない、9科目総合の知識が問われることが特徴として挙げられる。今回も、家庭科の知識や、生活で使う言葉そのものについてが問われる問題が出題されており、中学校の通常の範囲を丁寧に網羅する学習はもちろん、普段の生活の中でも、知識をその原理原則まで考えることが求められる。すべてのことがらを覚える、ということではなく、普段のことから何事にも興味を持って、その仕組みや背景なども含めて思考することが重要である。
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このレポートは2017年2月16日に速報として湘南ゼミナールにより作成されたもの。
協力:湘南ゼミナール(執筆者:伊藤圭以氏)
《編集部》
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