【高校受験2017】大阪府公立高校入試<国語C>講評…記述字数・小問が減少
平成29年度大阪府公立高等学校入学者選抜の学力検査が3月9日に行われた。近畿圏で多数の塾を展開する第一ゼミナールの協力を得て、実施された学力検査より国語C問題を講評する。
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◆<国語C問題>講評(第一ゼミナール 提供)
大問一は現代文、大問二は古文、大問三は漢字の書き取り、大問四は現代文(うち作文も含む)の四題で構成されています。記述字数が昨年75字程度から最大55字程度に留まり、また小問も各1題減少、現代文の本文内容も読みやすかったこともあり、昨年よりも解きやすく、時間配分もしやすかったといえるでしょう。ただ抜き出し問題は、やや難度の高いものも出題されていて、空欄前後の言葉の意味を理解し、本文を正確に読み取る力が必要とされています。
大問一【現代文:長谷川宏「高校生のための哲学入門」】
哲学者が遊ぶの意義について述べた文章になります。本文内容から筆者の考えを正確に読み取り、要点を的確にまとめる力を問われています。
【特徴的な設問】
・(1)空欄補充の条件記述(二十五字程度)
本文から該当箇所は見つけ、空欄後につながる言葉を探し出します。文脈を読みとる力が必要です。
・(3)条件記述(五十五字程度)
設問条件に合う言葉を本文より探し、「仕事の秩序」と「遊びの秩序」を対比構造の型で解答を作成します。
大問二 【古文:今川了俊「道行きぶり」】
室町時代の紀行文で、初冬にもかかわらず梅や山梨、李などが咲く「小さき春」の様子を描いた文章です。本文から場面や状況を思い描いて内容を理解する力を問われています。
【特徴的な設問】
・(2)場面の読み取り(記号選択)
本文内容から場面をしっかり思い描きながら選択する必要があります。
・(3)短歌の比喩表現言い換え(字数指定のない記述)
字数指定がない分、もれなく正解を書くことが重要です。
大問三 【漢字の書き取り:五題】
昨年より訓読みの漢字が1題増加。採点基準もありますので、「トメ・ハネ・ハライ」などに十分気を付けて、丁寧な字を心掛けましょう。
大問四 【現代文:高階秀爾「日本人にとって美しさとは何か」】
美術評論家が日本人と西欧人の美意識の違いについて述べた文章です。対比の構造に着目しながら筆者の考えを正確に読み取る力が問われています。
【特徴的な設問】
・(2)条件記述(三十五字程度)
「アメリカ人と日本人」の美の違いについて、設問条件に合う言葉を本文より探し、「アメリカ人は」と「日本人は」の対比構造の型で解答を作成する。
・(3)空欄補充の抜き出し(十二字と十一字)
空欄前後の言葉の意味を考え、似た意味で使われている言葉を探し出す。
・(5)作文(三百字以内)
作文は昨年とほぼ同様の形で、文化を理解することについて「利点と問題点」をあげながら自分の考えを三百字以内でまとめます。書く際には条件1~3に当てはまっているかを確認してください。
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このレポートは、2017年3月11日に速報として第一ゼミナールが作成したもの。
第一ゼミナールは、近畿圏を中心に小学生から高校生を対象に集団・個別指導塾を展開している。独自の教育メソッドであるプラスサイクル学習法を展開し、生徒の学習意欲を高め、成績向上に結びつける教育を推進するとしている。
協力:第一ゼミナール
《編集部》
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