【大学受験2018】河合塾「国公立大志願状況」2/1版、文高理低の傾向が鮮明に

 河合塾は2018年2月1日、Kei-Netに「速報!2018年度国公立大志願状況」を掲載した。文部科学省が1月31日に発表した国公立大の出願状況について概況をまとめており、学部系統別の志願状況では「文高理低」の傾向が鮮明だという。確定志願者数は2月15日公表予定。

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国公立大志願状況(出願最終日15時現在)
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 河合塾は2018年2月1日、Kei-Netに「速報!2018年度国公立大志願状況」を掲載した。文部科学省が1月31日に発表した国公立大の出願状況をまとめており、学部系統別の志願状況では「文高理低」の傾向が鮮明だという。確定志願者数は2月15日公表予定。

 1月31日に国公立大学への出願が締め切られ、文部科学省は同日午後3時時点の集計を発表した。河合塾の「速報!2018年度国公立大志願状況」によると、志願者総数は44万5,142人。募集人員10万547人に対する志願倍率は4.43倍で、2017年度同時点と比べて0.11ポイント減となった。

 入試日程ごとにみると、前期日程は24万7,093人(前年同期比98.6%)、後期日程は16万9,510人(同95.2%)といずれも減少。後期日程については、近年の後期日程廃止・縮小の動きが一因だという。一方で、公立大で実施される中期日程は2万8,539人(同106.6%)。長野大や山陽小野田市立山口東京理科大(薬)で新たに実施されるなど、募集人員の増加が大きいと分析している。

 学部系統別の志願状況では、大学生の就職状況が好調なことから「文高理低」の傾向が鮮明に。「人文・社会」は前年同期比102.6%で、就職先の選択肢が豊富なイメージが強い経済系の学部は増加が目立つという。一方で、卒業後の仕事が限定される学部を目指す動きは弱まっており、「教員養成」は同95.6%と減少した。

 そのほか、「理工」は前年同期比99.8%と前年並みだが、「農・水産」同95.3%、「医・歯」同96.3%、「薬・看護」同95.0%と低調。既存の系統に分類できない「その他」は92.4%と大きく減少したが、これは首都大学東京の学部再編が影響している。

 難関国立大学の志願状況もまとめている。前期日程は、東京大や京都大、名古屋大、九州大などが平年並み。北海道大や東北大、大阪大は前年同期比104.5%~107.0%と志願者数の増加が目立った。後期日程は全体としては減少しているが、東北大学が前年同期比120.9%となるなど、個別の大学・学部では志願者が増加しているところもあるようだ。

 なお、確定志願者数は2月15日に発表予定。前年は出願最終日から確定までに、志願者数が約1万5,000人増加したこともあり、河合塾では、最終的な志願者数は前年同様に46万人~47万人程度と予測している。

《黄金崎綾乃》

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