東京都、23区内の私大定員抑制に反対…小池知事が緊急声明

 東京都の小池百合子知事は平成30年2月2日、定例記者会見において東京都23区内の私大定員抑制に抗議し、緊急声明を発表した。2月9日には都民ホールでシンポジウムを行う。

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写真は2017年11月29日に撮影されたもの (Photo by Matt Roberts/Getty Images) 
写真は2017年11月29日に撮影されたもの (Photo by Matt Roberts/Getty Images)  全 3 枚 拡大写真
 東京都の小池百合子知事は平成30年2月2日、定例記者会見において東京都23区内の私大定員抑制に抗議し、緊急声明を発表した。2月9日には都民ホールでシンポジウムを行う。

 私大定員抑制については、各種教育団体などの各方面からも懸念が示されてきたにも関わらず、来週にも本法案の閣議決定がなされようとしていることをふまえ、改めて東京都は反対であるとの立場を明確にするため、緊急声明を発表した。

 国による東京23区の大学の定員増抑制の問題点について、小池知事は「東京対地方の構図をあおっていること」「日本の大学の国際的地位が低下する懸念」「学問の自由や教育を受ける権利の制約」の3つをあげた。大学の定員増抑制と地方創生を同一視した理不尽かつ不合理な規制だと抗議している。なお本声明については、特別区長会、東京都公立高等学校長協会、東京都専修学校各種学校協会からも賛同を得ているという。

 小池知事は「教育は、国のもとい国家百年の計」と表現。「今後もこの問題(について)先頭に立って、国の動きに反対していきたい」との考えを述べた。

 平成30年2月9日には、都議会議事堂1階・都民ホールで、東京23区内の大学の定員抑制に反対するシンポジウムが開催される。出演者は、教育評論家の尾木直樹氏、タレントのパトリック・ハーラン氏(パックン)、昭和女子大学グローバルビジネス学部学部長・特命教授の八代尚宏氏。大学の定員抑制による社会的影響と問題点を話し合う。参加には事前の申込みは必要なく、誰でも参加できる。

◆シンポジウム
日時:平成30年2月9日(金) 15時30分~16時30分
場所:都議会議事堂1階・都民ホール
申込み:不要
登壇者:尾木直樹氏、パトリック・ハーラン(ぱっくん)氏、八代尚宏氏

《渡邊淳子》

渡邊淳子

IT系メディアのエディター、ライター。趣味はピアノ。

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