トヨタ・日産・ホンダ…キッズエンジニア2018で魅力発信

 電気自動車に燃料電池車、トヨタや日産、ホンダは、クルマのトレンドを全面に打ち出したプログラムで子どもたちの注目を集めた。では、マツダやスバル、三菱、ダイハツ、スズキ、ヤマハはどんな仕掛けで子どもたちを呼び込んだか。

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マツダ、キッズエンジニア2018(パシフィコ横浜、7月27日)
マツダ、キッズエンジニア2018(パシフィコ横浜、7月27日) 全 12 枚 拡大写真
電気自動車に燃料電池車、トヨタや日産、ホンダは、クルマのトレンドを全面に打ち出したプログラムで子どもたちの注目を集めた。では、マツダやスバル、三菱、ダイハツ、スズキ、ヤマハはどんな仕掛けで子どもたちを呼び込んだか。

◆マツダ…プログラミング体験

マツダはロボットをキーワードに、プログラミングの基礎を子どもたちに伝授。冒頭、「ロボットを呼ぶとき、『こっちへおいで』というだけだと、むかってきて僕とぶつかっちゃうよね。だから、『4歩、前進して』と伝えてみる」とスタッフ。

今回は、パソコンと連動した手のひらサイズのミニカーを使い、「15秒前にすすむ」「11秒右にすすむ」「11秒左にすすむ」「15秒後ろにもどる」といったプログラミングをパソコン上で入力し、そのとおりにミニカーが動くかを子どもたちに体験させていた。

◆スバル…得意の四輪駆動を模型で

スバルは、自社が得意とするAWD(四輪駆動)の優れた点を教えるプログラムを展開。ひげが特徴のスバル博士が登場し、まずクルマはタイヤと地面の摩擦力で「滑らずに走る」ことを伝授。

摩擦力の次は、クルマには二輪駆動と四輪駆動があることを教え、二駆と四駆に切り替えられるミニチュア模型をプレゼント。ミニチュア坂道コースを走らせ、そのチカラの差を示していた。

◆三菱…ペーパークラフトでクルマの空力

三菱は、ペーパークラフトを使ってクルマの空力についてレクチャー。空気抵抗を上手に使って、クルマを走らせる構造を、空気の力、クルマの形、クルマのかたちと空気の関係、自動車会社での実験、という順に伝授。

◆ダイハツ…クルマをデッサンするコツを伝授

ダイハツは、カーデザインで子どもたちに描く楽しさを伝授。クルマのスケッチを上手に描くための基礎技術とテクニックを、同社の若手カーデザイナーが実習を通じてアドバイスした。

子どもたちには『トコット』のミニカーがプレゼントされ、まず1回目は、ミニカーを自由にスケッチする。次に、デザイナーがクルマの形状の基礎や、デザイン的視点を教える。そして子どもたちは、クルマの基本線が描かれた「お助け用紙」を使って2回目のミニカースケッチ。

デザイナーは、クルマをデッサンする順番のコツとして、1.輪郭を描く、2.窓と窓の下の線(キャラクターライン)を描く、3.その奥に、少しずらして同じ輪郭のコピーを描く。4.最初の輪郭と、ずらして記した輪郭を結ぶ線を引き、ライトやグリルを描いていこうとアドバイス。

すると、子どもたちは、最初に描いた絵とは違った、それらしい絵になってきて、ニヤリ。クルマの絵を描くコツを、わずか20程度で覚えてしまっていた。

◆スズキ…エンジンを分解・組み立て

スズキは、機械いじりのリアルな楽しさを子どもたちに体験させた。あの原付きバイク『チョイノリ』のエンジンをばらして、再び組み上げるというシンプルなプログラム。

子どもたちは、T字レンチを両手で持ち、本物のエンジンをゴリゴリと分解していく。「ガソリンが燃えるとバイクが走るのはどんなしくみなんだろう。エンジンの部品って重いのかな? ザラザラしてるのかな? 自分で分解しながら確かめてみよう」と同社。

子どもたち、スパークプラグやシリンダーヘッドカバーを外し、さらにガスケットも外していくころにはもう夢中。「分解するという行為は、大人も子どもも関係なく、時間が立つのを忘れるほど」とスタッフは話していた。

◆ヤマハ…風力と摩擦力の関係をウインドカーで

船舶やバイク、エンジンなど幅広く手がけるヤマハ発動機は、向かい風のなかを前進するウインドカーをつくってスピードを競い合う体験コーナーを展開。

風の力で前進するヨットは、その後方や側面から風を受けてすすむ。それに対し、ウインドカーは正面から風を受けてまっすぐ風上に向かって走る。

スタッフたちは、「なんで前から風を受けてるのに、前にすすむのか」「どうしたらもっと速く走れるか」と子どもたちに問いかける。

テスト走行や競走を繰り返し、試行錯誤しているうちに、駆動輪と床の摩擦抵抗力が、風の抵抗力より上回ると、マシンが前へとすすんでいくことに気づいていたようすだった。

なお台風接近のため、キッズエンジニア2018の28日の予定はキャンセルされた。

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《大野雅人@レスポンス》

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