西・東日本の梅雨入りは平年並の予想…各地方で昨年よりも長い梅雨に

 ウェザーニューズは2019年5月21日、2019年の「梅雨入り・梅雨明け見解」を発表した。今年は、沖縄や奄美で平年よりも遅い梅雨入りとなったが、そのほかの梅雨入りは平年並となる予想。

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2019年 梅雨の天気図イメージ
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 ウェザーニューズは2019年5月21日、2019年の「梅雨入り・梅雨明け見解」を発表した。今年は、沖縄や奄美で平年よりも遅い梅雨入りとなったが、そのほかの梅雨入りは平年並となる予想。

 5月14日に全国に先駆けて梅雨入りが発表された奄美に続き、16日には沖縄でも梅雨入りとなった。沖縄、奄美ともに昨年よりは早いものの、平年よりも遅い梅雨入りだった。九州から東北の梅雨入りは平年並となる予想で、梅雨明けは九州や北陸、東北で平年より遅くなるが、そのほかの地方では平年並の見込みという。

 現在、弱いエルニーニョ現象が継続しているとみられており、その影響で太平洋高気圧の中心は平年に比べ南東側にずれる見通し。太平洋高気圧は西への張り出しは強いものの北への張り出しが弱く、梅雨前線の北上が遅れ、暖かく湿った空気が流れ込みやすい九州や北陸、東北では梅雨明けが遅れる可能性がある。

 梅雨の期間については九州や北陸、東北地方で平年よりも1週間前後長くなる予想。中国・四国、近畿、東海、関東甲信では平年並の長さとなるが、全国的に短かった昨年の梅雨と比べると関東甲信では約3週間、そのほかの地方でも1週間前後長くなる模様。沖縄でも平年よりは短いものの、昨年より約2週間長い梅雨となりそうだ。

 今年の梅雨期間の雨量については、東北から九州北部にかけては平年並、四国、九州南部では平年よりやや多く、沖縄・奄美では多くなる予想だ。6月以降は太平洋高気圧の勢力が徐々に強まるが、北への張り出しが平年より弱いため、暖かく湿った空気の流れ込みは沖縄・奄美が中心となり、沖縄・奄美の雨量は平年よりも多くなる見通し。梅雨末期にあたる6月上旬は梅雨前線が活発化し、豪雨、大雨に警戒が必要となる。九州南部や四国は平年同様曇りや雨の日が多く、降水量は平年並。九州北部から東北にかけては雨の降る日が少なく、雨量は平年並か少なくなる見込みだ。

 7月は太平洋高気圧の北への張り出しが強まるため、梅雨前線が北上し本州付近に停滞しやすくなる。また、太平洋高気圧に沿って暖かく湿った空気が流れ込み、梅雨前線の活動が活発化する見通し。梅雨明けするまでの期間は雨の降る日が多くなり、九州から東北にかけての雨量は平年並か多い見込みだ。豪雨、大雨の恐れもあるため、河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などへの警戒が必要だという。

 なお、“平年”とは、1981年~2010年の30年平均で算出。また、本見解は5月21日時点のもの。今後予測が大きく変わる可能性もある。

《鶴田雅美》

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