慶應小中高で学費を約20年ぶり値上げ、2020年度入学者から

 慶應義塾は2019年7月19日、2020年度入学者から適用される一貫教育校(小学校から高等学校まで)の学費体系と金額を改定することを公表した。

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慶應義塾「2020年度一貫教育校学費の改定について(2020年度入学者から適用)」
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 慶應義塾は2019年7月19日、2020年度入学者から適用される一貫教育校(小学校から高等学校まで)の学費体系と金額を改定することを公表した。一貫教育では約20年間にわたり学費を据え置いてきたが教育の質の維持向上のため、大学と同様に「スライド制」を適用する。

 学費の「スライド制」とは、消費者物価指数などに応じて額が変動する制度のことで、前年度人事院勧告による国家公務員給与のアップ率などを基準とする。慶應義塾では、慶應義塾大学の学費について、1976年度の入学者から在学中も含めて「スライド制」を適用し、毎年改定を実施。一貫教育校については、1997年より毎年「スライド制」適用が検討されていたが、約20年にわたり学費を据え置いてきた。

 今回公表された、一貫教育校に関する学費体系および金額の改定は、慶應義塾高校、慶應義塾志木高校、慶應義塾女子高校、慶應義塾湘南藤沢高等部・中等部、慶應義塾普通部、慶應義塾中等部、慶應義塾幼稚舎、慶應義塾横浜初等部の2020年度入学者から適用される。新入生・在学生ともに、在学中も、「スライド制」の適用により毎年改定される学費を納入することになる。なお、2019年度までの入学者に関しては、現行の学費体系が適用され、2019年度と同額となる。

 Webサイトでは、2020年度一貫教育校入学者の新学費として、入学金、授業料、施設設備費、教材費、教育充実費、および学費合計費の一覧を掲載。2019年度学費と比べ、湘南藤沢高等部・中等部と横浜初等部は同額、そのほかは増額となる。ただし、一覧には、慶應義塾が委託されて徴収する生徒会費や諸経費、給食費などは含まれていない。入学に必要な費用については、各学校入学試験要項および入学手続要項を確認のこと。

 慶應義塾は、一貫教育校における教育の質の維持向上のため、あらたに少人数教育の導入を目指しており、そのほかにも国際化に対する教育環境の充実、施設設備の維持改善など、一貫教育の発展を持続可能なものにするため、財政基盤の安定化に向けて導入するとしている。

《黄金崎綾乃》

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