大型の台風第10号、8/15にかけ四国地方に上陸・西日本縦断か

 気象庁が2019年8月14日午前5時33分に発表した「令和元年 台風第10号に関する情報 第77号」によると、大型の台風第10号は、15日にかけて四国地方に接近、上陸するおそれがある。

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2019年8月14日午前8時50分現在の台風10号の経路図
2019年8月14日午前8時50分現在の台風10号の経路図 全 1 枚 拡大写真
 気象庁が2019年8月14日午前5時33分に発表した「令和元年 台風第10号に関する情報 第77号」によると、大型の台風第10号は、15日にかけて四国地方に接近、上陸するおそれがある。西日本から東日本の太平洋側を中心に大雨となり、猛烈な風が吹いて猛烈なしけとなる予想。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、暴風や高波に厳重に警戒し、落雷や竜巻などの激しい突風に注意をするよう呼びかけている。

 大型の台風第10号は、14日午前3時には種子島の南東の海上にあって、1時間におよそ15キロの速さで西北西へ進んでいる。中心の気圧は965ヘクトパスカル、最大風速は30メートル、最大瞬間風速は40メートルで中心から半径240キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっている。

 台風は今後北寄りに進路を変えて強い台風に発達したのち、やや勢力を弱め、15日には四国地方に上陸し、西日本を縦断する見込み。15日夜には日本海に達し、次第に温帯低気圧の性質を帯びつつ速度を速めて17日にかけて北日本へ接近するという。

 この台風の接近に伴い、東日本と西日本の太平洋側では台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定となっているため、16日にかけて、西日本から東日本の太平洋側を中心に広い範囲で雷を伴った非常に激しい雨が降り、台風が接近する前から、東から南東斜面を中心に大雨となるおそれがある。

 台風の接近および通過による総雨量は、西日本から東日本太平洋側の南東斜面を中心に、多いところで1,000ミリを超える大雨となるおそれがあり、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、落雷や竜巻などの激しい突風に対して注意が必要なほか、発達した積乱雲が近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めるよう呼びかけている。

 暴風・高波については西日本から東日本の太平洋側や南西諸島で、台風の影響で海上を中心に強い風が吹き、うねりを伴った大しけとなっている。今後は西日本の太平洋側や南西諸島では台風の接近に伴って風が強まり、15日にかけて非常に強い風が吹き、西日本では14日夜から15日夜にかけて猛烈な風が吹くところもある。また、西日本から東日本の太平洋側では、14日夕方から15日夜にかけて、猛烈にしけるところがある。

 なお、14日から19日にかけては大潮の時期にあたるため、平常時の潮位が高くなっており、台風の接近・通過に伴って九州北部地方では15日は、海岸や河口付近の低地での高潮に対する厳重な警戒が必要としている。潮位が堤防を越えなくても、潮位が高い中で高波があると波が海岸堤防を越えて浸水するおそれもあるため、気象庁では「高潮や高潮と重なり合った波浪による浸水などにも厳重に警戒してください。」としている。

 予想される最高潮位は、高いところで佐賀県の標高1.9メートル。

 次の「令和元年 台風第10号に関する情報(総合情報)」は14日午前11時頃に発表される予定。

<風・波>
15日にかけて予想される最大風速(最大瞬間風速)
 四国地方 30メートル(45メートル)
 九州南部 27メートル(40メートル)
 近畿地方、中国地方、九州北部地方 25メートル(35メートル)
 奄美地方 23メートル(35メートル)
 北陸地方、東海地方 22メートル(35メートル)

15日にかけて予想される波の高さ
 四国地方 10メートル
 東海地方、近畿地方、九州北部地方、九州南部 9メートル
 伊豆諸島、奄美地方、沖縄地方 6メートル
 関東地方、中国地方 5メートル

<雨量>
15日午前6時までの24時間に予想される雨量(多いところ)
 東海地方、四国地方、九州南部 500ミリ
 近畿地方、九州北部地方 400ミリ
 奄美地方 150ミリ
 関東甲信地方 120ミリ

16日午前6時までの24時間に予想される雨量(多いところ)
 東海地方、四国地方 600~800ミリ
 近畿地方 400~600ミリ
 関東甲信地方、北陸地方、中国地方、九州北部地方 200~300ミリ
 九州南部 100~200ミリ

《鶴田雅美》

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