大学入学共通テスト非公開の議事録を公表…文科省

 大学入学共通テストの制度設計などに関して、文部科学省は2019年12月24日、これまで非公開としていた「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」検討・準備グループの会議9回分の議事録などを公開した。記述式問題をめぐっては、採点の難しさなどが当初から指摘されていた。

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 大学入学共通テストの制度設計などに関して、文部科学省は2019年12月24日、これまで非公開としていた「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」検討・準備グループの会議9回分の議事録などを公開した。記述式問題をめぐっては、採点の難しさなどが当初から指摘されていた。

 「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」検討・準備グループは、大学入学共通テストの制度設計などを行うために設置。2016年5月19日に第1回が開催され、2018年7月25日の第13回から会議名を「大学入学共通テスト」検討・準備グループに改称している。

 今回公表したのは、非公開で行われた第1回から第9回(2017年3月22日)の議事概要と配布資料。第10回(2017年5月22日)から第14回(2019年5月29日)は、公開で行われている。

 議事録をみると、会議では記述式の採点、特に国語の記述への対応について多く議論されている。たとえば、第2回会議では「個々の生徒がどういう風に考えているかが分かるように見ようとすると採点が非常に大変」、第5回会議では「50万人以上の採点の統一性確保が困難という問題点は解決できるのか」という意見が委員からあがっていた。採点者の確保を心配する声などもあった。

 文部科学省では、2021年1月に実施される大学入学共通テストについて、当初導入予定だった国語と数学の記述式問題の見送りを2019年12月17日に発表。英語民間試験を活用して英語4技能の評価を支援する大学入試英語成績提供システムの導入見送りも決めている。

《奥山直美》

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