休校で「教育格差」6割、部活の大会開催すべき…18歳意識調査

 日本財団が行った18歳意識調査によると、長引く休校によりもっとも困ったことについて、3分の1が「学業」と回答し、6割近くが休校により学業格差を感じていることが明らかになった。また、7割近くの人が部活動の大会開催を求めた。

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休校措置により教育格差を感じることがあるか
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 日本財団が行った18歳意識調査によると、長引く休校によりもっとも困ったことについて、3分の1が「学業」と回答し、6割近くが休校により学業格差を感じていることが明らかになった。また、7割近くの人が部活動の大会開催を求めた。

 18歳意識調査は、成人年齢の引き下げが予定されている18歳の意識を幅広く知ることを目的に2018年10月に開始した。26回目となる今回は「学校教育と9月入学」をテーマに、2020年5月26日~5月28日にかけて、全国の17歳~19歳男女1,000人を対象にインターネットで実施した。

 新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う休校でもっとも困ったことは何かとの質問では、「学業」37.4%が最多となり、「友だちとのコミュニケーション」20.3%、「受験や進学・就職」17.8%が続いた。

 休校措置により、教育格差を感じるかとの質問には、58.6%が「感じる」と回答した。理由の自由記述には、オンライン授業の導入や休校期間に学校間で差があること、家庭環境や自宅学習の習慣に個々で違いがあることがあげられた。

 休校による学習遅れの打開策としては、「オンライン授業を増やす」が52.5%でもっとも多く、「夏休みなどの長期休暇を減らす」38.8%、「9月入学の導入で卒業時期を延期する」25.9%が続いた。また、9月入学の導入については「賛成」38.4%、「反対」31.2%となった。

 今後に予定される部活動の大会をどうすべきかとの質問には、「開催すべき」10.8%、「無観客や延期などの措置をとり、開催すべき」37.2%、「引退試合など別の形で開催を検討する」20.3%となり、何らかの形で開催すべきとする意見が68.3%を占めた。

 開催すべき理由の自由記述には、「これまで一生懸命やってきたのになくなるとなると、悔しい」「人を極力減らして、感染予防を徹底すれば開催は可能だと思う」「AO試験など、部活動の成績で大学に行きたいと考えていた人もいるはず」などの意見があげられた。

《勝田綾》

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