【大学受験】高1-2生の不安はコロナより「新入試への対応」

 高校1・2年生が大学入試に向けて感じている不安は、「新入試への対応」がもっとも多く、新型コロナウイルス感染症に関する不安を上回ることが2020年12月14日、河合塾と河合塾マナビスの調査結果からわかった。オンライン入試の活用については、期待感と不安感が二分した。

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 高校1・2年生が大学入試に向けて感じている不安は、「新入試への対応」がもっとも多く、新型コロナウイルス感染症に関する不安を上回ることが2020年12月14日、河合塾と河合塾マナビスの調査結果からわかった。オンライン入試の活用については、期待感と不安感が二分した。

 大学入試についての意識調査は、10月25日開催の「大学入学共通テストトライアル」にオンライン参加した高校1・2年生1万人を対象にインターネットで実施した。

 「大学入試に向けて不安に感じていること」は、「大学入学共通テストなどの新入試に対応できるかどうかということ」が78.9%ともっとも多く、ついで「各大学の大学入学共通テストの利用方法など、入試情報が不足していること」48.6%と、トップ2を新入試に関する不安が占めた。「新型コロナウイルス感染症の影響で、入試の実施方法などが変わってしまうこと」は26.1%、「入試の時期に新型コロナウイルス感染症に自分がかかってしまうかもしれないこと」は13.3%だった。

 河合塾と河合塾マナビスは「来年1月に初めて実施される大学入学共通テストをはじめ、一部の大学で広がる主体性評価や、民間の英語資格・検定試験の活用など、入試改革の進展に対応できるかや、入試情報の不足が気になる生徒が多いと考えられる」と分析している。

 コロナ禍を受けて一部で検討が進んでいるオンライン入試の活用に対する受け止め方では、「不正防止など、試験の公平性がどこまで保たれるかが不安」が57.3%で最多。このほか、「画面を通して実技や面接などでどこまで自分の力を伝えられるかが不安」34.0%などの不安感と、「遠く離れた試験会場に行く必要がないので便利だと思う」53.4%、「新型コロナウイルス感染症の影響を受けない安全・安心な入試だと思う」41.1%、「受験日程を組みやすくなるので便利だと思う」29.1%などの期待感が二分する結果となった。

 河合塾と河合塾マナビスでは「コロナ禍の収束が見通せない中、試験の公平性をどのように確保していくかが、オンライン入試の活用に向けたカギとなりそう」としている。

《奥山直美》

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