SDGsがもっと身近に、パナソニックセンター東京で親子体験

 「SDGs」という言葉を目にする機会が多くなってきているが、大人でもあまり詳しく知らない人が多いのではないだろうか。筆者もその1人で、子どもに「SDGsって何?」と聞かれても的確な答えを返す自信がない。

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パナソニックセンター東京でSDGsを勉強するよ!
パナソニックセンター東京でSDGsを勉強するよ! 全 11 枚 拡大写真
 「SDGs(エスディージーズ)」という言葉を聞く機会が多くなってきているが、大人でも具体的に説明できるほど理解している人は多くないのではないだろうか。筆者もそのひとりで、子どもに「SDGsって何?」と聞かれても的確な答えを返す自信がない。そこで、パナソニックセンター東京で小学3年生(9歳)の息子とSDGsについて学んできた。

 パナソニックセンター東京は、東京都江東区有明にあるパナソニックのコーポレートショウルーム。1階の展示コーナーの一角にSDGsに関する取組みなどを紹介するコーナーが設けられている。1F展示フロアには「ナビゲーター」がいて、展示内容について説明してくれたり、質問に答えてくれたりするので、親子で一緒に学ぶことができる特に小学生・中学生のお子さまとの見学にお勧めしたい。

パナソニックセンター東京

SDGsってなんだろう?



 パナソニックセンター東京のSDGsコーナーは、SDGsに関する基本的な情報だけでなく、持続可能な社会の実現に貢献するパナソニックのさまざまな取組みについても紹介されているため、身近な題材で具体的に理解を深めることができる。まずは、入り口で検温と消毒を済ませ、ナビゲーターに「SDGs」の基礎知識を教えていただいた。

「ナビゲーター」さんが説明してくれたり質問に答えてくれたりする
「ナビゲーター」さんが説明してくれたり質問に答えてくれたりする


 SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略。2015年9月の国連サミットで決められたもので、2016年から2030年の15年間で達成するために世界共通の17の目標が掲げられている。

 パナソニックセンター東京の最初の展示では「『SDGs』みんなで世界を変えていこう!」と呼びかけ、17の目標をひとつひとつ紹介。それぞれの目標に示されている「問いかけ」では、「なぜこの目標が大切なのか」「どのようにしたら目標を達成できるのか」など、それぞれの目標を達成するために必要なことを考えるきっかけを与えてくれる。

 17の目標の中で息子が驚いていたのが、「6.安全な水とトイレを世界中に」という目標。世界の一部の国では、水道の蛇口をひねれば水が出てくることが当たり前ではないこと、清潔な水が手軽に手に入ることが当たり前ではないということに、初めて気が付くことができたようだ。また、この目標の達成が、「1.貧困をなくそう」や「2.飢餓をなくそう」「3.すべての人に健康と福祉を」など、ほかの目標達成とも関わり合っていることも知ることができた。

 息子の学校でもSDGsのポスターが貼られるなど、目にする機会はあったが、今回の見学で、SDGsが世界中の人たちにとって大切な目標であること、地球を守るための目標であることなどを理解できたようだ。

 SDGs展示スペースには、パナソニックの「SDGs自由研究レポート」や「みらいぬりえ」といった子ども向け教材も用意されており、誰でも利用することができる。17の目標の中から調べてみたい目標をひとつ選び、「選んだテーマがかかえている問題」や「今行われている取組み」などを調べて、自分で考えた解決策をまとめられる。「自分が日本の総理大臣だったら何をする?」「自分が日本の会社の社長だったら何をする?」などユニークな質問もあり、子どもが楽しんで取り組める。

「SDGs自由研究レポート」が提供されている
「SDGs自由研究レポート」が提供されている

「みらいのぬりえ」コーナー
「みらいぬりえ」コーナー

家に持ち帰って楽しめるSDGsの塗り絵3枚セットも提供されている
家に持ち帰って楽しめるSDGsの塗り絵3枚セットも提供されている

目で見て体感、親子でリサイクルを考えるきっかけ



 パナソニックは家電メーカーとして「使い終えたあとの家電にも責任をもちたい」という思いから、2000年にリサイクル専用の工場パナソニック エコテクノロジーセンター(PETEC:ピーイーテック)を創業した。PETECでは、「テレビ」「冷蔵庫」「エアコン」「洗濯機」の4家電を分解、選別し、資源として再生。年間約97万台(2019年度実績)の家電を処理しており、貴重な資源を循環させ、「商品から商品へ」リサイクルと、ゴミの減量に取り組み、SDGsの目標達成に貢献している。

パナソニック エコテクノロジーセンター(PETEC)ってなんだろう?
パナソニック エコテクノロジーセンター(PETEC)ってなんだろう?

パナソニックのSDGsの取組みはたくさんあるんだね
パナソニックのSDGsの取組みはたくさんあるんだね

 PETECの取組みを紹介するコーナーには、クイズボードが設置されている。「みんなの家から出るゴミって1年間で合計どのくらい?」「プラスチックに種類があるって知ってる?」など、クイズは全部で9問。クイズが書かれたカードは持って帰ることができるので、家族や友達とも楽しめる。息子も喜んで持って帰り、家に帰ると早速、父親にクイズを出していた。普段なかなか話す機会がないリサイクルについて、親子や友達と話し合う良いきっかけになりそうだ。

クイズボードにはリサイクルに関するクイズが9つ
クイズボードにはリサイクルに関するクイズが9つ

 展示はクイズに関連したものが多く、金属資源が多く使われているテレビ基盤や冷蔵庫に使われているコンプレッサーのカットモデルなどを見ることができる。家電に使われているプラスチックや、銅・アルミ・鉄の実物を見て重さを確かめることもできた。家電のリサイクルという身近な問題で、さらにその場で体感できるため、本や映像で見るよりも印象強く、具体的に理解することができる。息子もクイズボードと展示を行き来して、楽しそうに何度も確認していた。PETEC展示は2021年1月31日までで、時期により展示内容が変わるとのことなので、新しい展示もまた楽しみたい。

冷蔵庫にはこんな大きなにコンデンサーが入っているんだ
冷蔵庫にはこんな大きなにコンデンサーが入っているんだ

リサイクルされる金属は種類によって重さや性質が違うんだ
リサイクルされる金属は種類によって重さや性質が違うんだ

 筆者自身も、エコやリサイクルについてある程度は意識しているものの、正しく理解できていない部分もあり、「リサイクルできるものは再利用する」「自分の出すゴミがどのように処理されて、環境にどのような影響を与えているのか」など、ゴミを出す側の責任について考えさせられるよい経験となった。

まずは身近なことから、SDGsを意識した生活を送ってみよう



 今回、SDGsについて親子で学習したことで、SDGsを達成するために世界各地でさまざまな取組みが行われていると知ることができたのと同時に、ひとりひとりの意識や行動が大切なのだということも感じることができた

 初めてSDGsについて学んだ息子は、水の出しっぱなしや電気のつけっぱなし、ゴミの分別について、これまでよりも考えるようになったようだ。「自分が食べたお菓子のパッケージはどのくらいプラスチックを使っているのだろう?」「今捨てたゴミは、これからどうやって処理されるのだろう?」と、今までとは少し違った視点で見られるようになったと思う。

 息子が頑張りたいと思った目標は「3.すべての人に健康と福祉を」だそうで、まずは自分が健康に過ごすことを目指すために「早寝早起きをして、ご飯をよく食べて、運動する!」と、意気込んでいる。SDGsの目標を身近なことに置き換えて考えることで、自分も社会の一員であることを自覚できた点も良かったと思う。そして何より、小学3年生の我が子が、少し難しいのではないかと思っていた「SDGs」に関する展示を、約1時間集中して見学していたことに嬉しくも少し驚いた、今回の親子体験だった。

楽しかったので記念撮影
楽しかったので記念撮影

SDGsオンラインイベント



 パナソニックセンター東京では、SDGsオンラインイベント「家電リサイクルの大切さを一緒に学ぼう!」を開催する。社会でも学校でも今後ますます注目される「SDGs」について、親子で学んでみてはいかがだろうか。
日時:2021年1月23日(土)14:00~15:00
形式:Zoomによるオンライン
対象:小学生・中学生の親子
内容:
・SDGsの基礎、パナソニックの取組み紹介
・家電リサイクルの大切さについて学ぼう!
・Q&Aセッション:参加者からの質問をライブで回答

SDGsオンラインイベント

《外岡紘代》

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