幼児期に身に付ける「あと伸び力」と小学生で磨く「思考力」に自信…Z会が選ばれる理由

 保護者満足度で表彰する「イード・アワード2020 通信教育」において、昨年に続き多数のコースで最優秀賞を受賞したZ会。最優秀賞を受賞した幼児コース、小学生向けコースで教材制作を担当する小林祥子氏、鳥越賢氏にサービスの特長や今後の展望について聞いた。

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小林祥子氏と鳥越賢氏
小林祥子氏と鳥越賢氏 全 8 枚 拡大写真
 通信教育業界において、長年の実績と信頼を誇るZ会。保護者満足度で表彰する「イード・アワード2020 通信教育」において、幼児、小学生向け(総合・タブレット)、中学生(総合・タブレット)、高校生・大学受験生(総合・タブレット)での最優秀賞を受賞した。

 幼児コース、小学生向けコースで教材制作を担当する小林祥子氏、鳥越賢氏にサービスの特長や今後の展望について聞いた。

この10年で「考える力」の重要性が顕著に



--「イード・アワード2020 通信教育」幼児・小学生ともに最優秀賞のご受賞おめでとうございます。幼児は「効果のある通信教育」「教材がよい通信教育」「受験・進学情報の充実している通信教育」「ブランド信頼性の高い通信教育」において部門賞を4つ受賞。小学生は、「効果のある通信教育」「教材がよい通信教育」「添削の質がよい通信教育」「受験・進学情報の充実している通信教育」「ブランド信頼性の高い通信教育」において部門賞を5つ受賞されました。

小林氏(幼児):このたびは輝かしい賞をいただきありがとうございます。2020年度は年少コース全体と、年中・年長コースのワーク教材をリニューアル、さらにデジタル英語教材をリリースするなど、さまざまな新しいサービスに取り組んだ年でした。数ある通信教育の中から弊社のサービスを選び、かつ使っていただいたうえで高い満足度の評価をいただいたことは、教材づくりに携わったスタッフ一同、とても嬉しく思っています。

鳥越氏(小学生):私たちZ会は、学びの本質にこだわり続けて教材をつくってきました。単に覚えるだけの学習ではなく、考える教材、本質を理解できる教材、発展性がある教材であることを核としており、そういった点を評価いただけたのだと感じております。今後も、期待を上回る教材を提供し続けていきたいと思っています。

--幼児コースは10周年を迎えました。10年を振り返り、子どもたちを取り巻く環境にどのような変化を感じていますか。

小林氏(幼児):大きく変わったと感じていることは2つあります。1点目は、幼児の教育においても「考える力」を重視する保護者が増えたこと。10年前は多くの保護者の方が、幼児のお子さまの教育を検討される際、小学校に入学したときにスムーズに学習できるように、文字の読み書きや数の学習を重視されていました。最近は、それらに加え、幼児期から「考える力」を身に付けさせたいと考える保護者の方が増えているように思います。

「幼児の教育においても『考える力』を重視する保護者が増えた」(小林氏)
「幼児の教育においても『考える力』を重視する保護者が増えた」(小林氏)

 その背景には、AIや情報技術が急速に進歩し、変化が激しく予測がつかない時代を生きていかなければならない中で、自分で考えて課題を解決したり、自分がやりたいことに挑戦したりできる子に育ってほしいという保護者の方の思いがあるからでしょう。

 もちろん10年前も、低学年のうちから「考える力」を身に付けさせたいと考える方は多くいらっしゃいました。ただ、ここへきて学習指導要領が新しくなり、思考力や知識を活用する力、学びに向かう力がより重要視されるようになったこともあり、幼児期においても、机上だけでなく遊びや生活の中で、先を見据えた「考える力」をどのように身に付けていくかということへの注目が高まってきました。こうした動きは、開講以来ずっとZ会が重要視してきた「あと伸び力」を後押ししてくれることになったと感じています。

 2点目はデジタルデバイスの活用です。以前は、健康上の問題などからスマホやタブレットなどのデジタルデバイスを幼児が頻繁に使うことに抵抗がある保護者の方も多かったのではないでしょうか。最近は、お子さまの安全に配慮しながら、デジタルデバイスを活用していこうと考える保護者の方が増えてきているように思います。弊社幼児コース教材でも、デジタル技術を上手に取り入れながら、お子さまの学びを深めたり、広げたりしていく必要性を感じています。

体験型教材とワーク教材の両輪で「あと伸び力」を育む



-- そうした時代の変遷を受けて、Z会ではどのように対応してきたのでしょうか。

小林氏(幼児):まず、幼児コースには開講時から大切にしていることがあります。それは体験型教材とワーク教材の両輪で「あと伸び力」を育むということ。幼児期に育まれた「学ぶことを楽しみ、自ら進んで学ぶ姿勢」が「あと伸び力」につながっていくという考えがその根底にあります。これは時代を問わず、幼児コースの学びにとって最も大切な核として揺るぎない理念です。

 体験型教材では、自然観察や実験、料理などさまざまな実体験を重ねることで、お子さまの興味を広げると同時に、「なぜ?」「どうしたらうまくいくかな?」といった好奇心や探求心を刺激し、考えることを楽しむ気持ちを育むことを目的としています。

 ワーク教材は、文字の読み書きや数の学習のみならず、自然や日常生活、自己表現など幅広い領域の出題が特長。問題形式もさまざまで、考えて問題を解くことそのものを楽しめる教材になっています。

 この両輪で、幼児コースは10年間、机上にとどまらない幅広い「考える力」を育み続けてきました。さらに、ワーク教材には、2021年春からデジタル技術を使った新しい教材として「かんがえるちからワーク デジタルプラス」が加わります。音声を聞いて答えたり映像を見てその先を推理したりと、紙のワーク教材にはない出題形式で、「考える力」を養います。紙だと一度書いたら消さなければなりませんが、デジタルだと解いて悩んでまた解いて…と試行錯誤しながら繰り返し取り組むことができる利点があります。

2021年春から幼児コースに追加されるワーク教材「かんがえるちからワーク デジタルプラス」
2021年春から幼児コースに追加されるワーク教材「かんがえるちからワーク デジタルプラス」

 幼児向けのデジタル学習教材はたくさんありますが、動画を見せて知識を覚え込ませるもの、繰り返し取り組むことで知識を定着させるものが主流のようです。「かんがえるちからワーク デジタルプラス」では、情報のインプットや定着よりも「与えられた情報を使って自分で考える」ことを重視しています。

開講当初から変わらない、「自ら考える」ことを重視した教材づくり



--1999年に小学生コースを開講し20年以上が経ちました。長きにわたって子どもたちの教育に携わる中で感じた変化を教えてください。

鳥越氏(小学生):幼児同様、小学生に求められる力の変化と、学ぶツールの拡大が挙げられると思います。2020年度に改訂された学習指導要領では、「何を教えるか」ではなく「何ができるようになるか」が重視され、知識・技能だけでなく、課題を解決するための力や姿勢が必要とされるようになりました。さらに、スマホもタブレットもない時代から今や1人1台の時代になり、教育面でもAIによる個別最適化が進み、ひとりひとりの習熟度に合わせて、問題を出し分けることが可能になったことも大きな変化です。

--求められる力や、デジタル技術の進歩とともに学び方も変わってきたのですね。これからの学びを見据えた教材の特長、こだわりについて教えてください。

鳥越氏(小学生):2020年度からの新学習指導要領には、育成すべき資質・能力として「思考力・判断力・表現力」が盛り込まれましたが、昔からZ会は「思考力・判断力・表現力」の育成を念頭に教材をつくってきました。単に知識を得るための詰め込み学習ではなく、「自分で考える」という学びの本質は、創業以来変わっていません。

「知識・技能だけでなく、課題を解決するための力や姿勢が必要とされる」(鳥越氏)
「知識・技能だけでなく、課題を解決するための力や姿勢が必要とされる」(鳥越氏)

 2019年度に小学1・2年生を対象に開講したオプション講座「みらい思考力ワーク」は、教科学習で得た知識のみならず、日常生活で得た知識も組み合わせた多岐にわたる出題で思考力を育成する内容で、大変ご好評をいただいています。

 これに続く形で、2021年4月からは、小学3・4年生向けの専科講座「思考・表現力」もスタートすることになりました。「思考・表現力」講座では、教科の枠を超えた複合的な出題で、「論理的思考力」「情報整理力」「試行錯誤力」「判断力」「表現力」の5つの力を養います。これらは公立中高一貫校の適性検査や高校入試でも問われる力ですが、受検や入試のためというだけではなくて、日常生活を生きていくうえでも必要になる力であると私たちは考えています。

小学生向けコースの「思考・表現力」教材
小学生向けコースの「思考・表現力」教材

--また、2021年4月からは小学生タブレットコース2年生が開講し、タブレットコース6学年すべてが揃うことになります。

鳥越氏(小学生):全学年において、紙の教材かタブレット教材のいずれかを、それぞれのご家庭のニーズやお子さまのやりやすい方法に合わせて選べるようになります。タブレット学習においても紙の教材で長年培ってきた経験を生かしつつ、デジタルならではの音声や動画でよりわかりやすく、より学習効果を高められるような設計になっています。

小学生向けコースのタブレット教材
小学生向けコースのタブレット教材

幼児には学ぶ楽しさを知る体験、小学生には教科書+αの学習



--他社のサービス・教材と異なる点やこだわりを教えてください。

鳥越氏(小学生):Z会は2021年中に90周年を迎えます。さまざまな時代において、本質的な学びのあり方を追究し、「良問」を提供し続けてきました。小学生向けのコースにおいてもその実績を生かし、20年以上、小学生にとっての「良問」を数多くお届けしています。

 「Z会は難しい」というイメージをおもちの方も多いと思いますが、難しい問題だけでなく教科書の内容に準じた基礎問題、応用、発展と無理なくステップアップして進んでいけるようになっています。教科書の内容は基本事項として完全に理解でき、そのうえで、表面的な理解を超えた知識を蓄え、より深く理解できるように設計しているのがZ会ならではの特長です。

--幼児コースはいかがでしょうか?

小林氏(幼児):幼児コースで大切にしている「あと伸び力」を育むためにもっともこだわっているのは、五感を使った体験と、「できた!」と感じられる教材づくりです。

 五感を使った体験型教材の一例を紹介すると、体験型教材に公園に出かけて遊具やベンチ、樹木などに触ってみる取り組みがあります。金属製の滑り台に触って「とっても冷たい!」という驚きや、「滑り台に比べて木のベンチは冷たくないのはなぜ?」という疑問を感じることが知的好奇心を刺激し、子どもは自然と身のまわりのものに興味をもつようになります。また、そうした体験は、学校で学ぶ内容の先行体験にもなります。たとえば、後に理科で熱伝導率について学習したときに、「この違いはあのときの感覚だな」と思い出し、体験と新しい知識を結び付けて吸収していくことで、学習内容をより深く理解できるようになります。

幼児コースの「体験型教材」
幼児コースの「体験型教材」

 もうひとつ、子どもの意欲を育てるには、「自分でできた!」という経験を積むことがとても大切です。そのため、教材は幼児の発達段階を考慮して制作しています。幼児期はまだ、できないことにも頑張って取り組もうと思うのが難しい時期。「考える力を育てたいなら、難しい問題をやればいい」というわけではありません。お子さまが「自分でできた!」という達成感を感じられる教材で、「もっとやりたい」「学ぶことが楽しい」と思う気持ちを引き出していく。それがZ会幼児コースの教材の特長です。「できた!」の積み重ねで育まれる自信は、次の学びや、先の見えない社会に向かうときにも、さまざまなことに対して前向きに取り組む姿勢につながると思っています。

本質を忘れず、変化を取り入れ、子どもたちの学びに寄り添い続ける



--どのような点がお子さまとその保護者に支持されていると思いますか。

小林氏(幼児):受講会員の保護者の方へのアンケートで、「子どもが自分から教材を開くようになった」「体験課題に取り組む子どもの表情がイキイキとしていた」といったお声をお寄せいただくことがあり、「教材を通じて学ぶことを楽しんでほしい」という、私たちがめざしているものの成果が出てきているのかなと思っています。

 開講初年度に幼児コース(年長)を受講してくださったお子さまは今年高校生になります。先日、Z会の通信教育を継続してご受講いただいている方から、「幼児期からZ会を受講することで学習のペースがつくれた」「幼児コースで体験したことが理科の学習に役立った」という感想をいただきました。私たちが大事にしている「あと伸び力」を、お子さまや保護者の方に実感していただけたことをとても嬉しく思っています。

小林祥子氏と鳥越賢氏
--小学生向けコースはいかがでしょうか。

鳥越氏(小学生):まずいちばんに自信をもっていえるのは、子どもたちが自分で考えられる、「教科書+α」の力が身に付く教材の質ですね。また、きめ細かな個別添削指導にも評価をいただいており、毎月の添削指導では指導者がお子さまひとりひとりと丁寧に向き合い、理解度にあわせた指導を行っています。タブレットのコースにおいては保護者の方向けのサポートも充実しており、たとえば小学生タブレットコース3~6年生では、お子さまが勉強を始めたことが保護者の方にアプリやメールで通知されたり、その日にやること、やり終わったことがカレンダーで表示されたりするなど可視化されるのがわかりやすく、安心につながるという声をいただいています。

--今後の展望について教えてください。

鳥越氏(小学生):時代が変わってツールが変わっても、子どもたちに身に付けてほしい力は変わりません。タブレットなど、学び方の部分で便利なものはどんどん取り込んで、よりお客様が使いやすく、高い学習効果が得られるものをつくっていきたいと思います。

小林氏(幼児):これからもお子さまに学ぶ楽しさ、考える楽しさを感じてもらいながら「あと伸び力」を育む教材であることを大切にするとともに、時代に合わせて新しいやり方を取り入れて、より家庭で取り組みやすい教材を提供できるよう努力をしていきたいと思っています。

--ありがとうございました。

 2020年は特にコロナ禍での休校措置を経て、子どもたちの家庭学習を支える「通信教育」に保護者の注目が集まった1年だった。「あと伸び力」や「思考力」など、成長の先で役立つ力まで養えるZ会幼児コース・小学生向けコース。そうした教材が、子どもにとって最適な学びを選びたいと考える保護者の方から支持されるのは納得だ。変化していく子どもの学びに寄り添い、ますますブラッシュアップしていくZ会の今後に注目したい。

《吉野清美》

吉野清美

出版社、編集プロダクション勤務を経て、子育てとの両立を目指しフリーに。リセマムほかペット雑誌、不動産会報誌など幅広いジャンルで執筆中。受験や育児を通じて得る経験を記事に還元している。

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