東大「赤門」を閉門…一部の耐震性低く

 東京大学は2021年2月12日、本郷キャンパスの「赤門」の耐震性能が低いことがわかり、閉門することを公表した。閉門する期間は耐震性の確保が確認できるまでとしている。

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 東京大学は2021年2月12日、本郷キャンパスの「赤門」の耐震性能が低いことがわかり、閉門することを公表した。閉門する期間は耐震性の確保が確認できるまでとしている。

 東京大学は、赤門の耐震基礎診断を複数の仮定に基づき実施した結果、一部の結果で耐震性能が低いものとなったため、さらに詳細な耐震専門診断を行うことになった。耐震性能の確保が確認できるまで、赤門の通行を禁止し閉門の措置を行う。なお、代替の措置として伊藤国際学術研究センター門(仮称)を開門する。

 伊藤国際学術研究センター門(仮称)の開門時間は午前7時~午後10時。また、赤門脇の二棟の番所についても、耐震基礎診断の結果、耐震性能が低いことがわかり、周囲に柵などを置く措置をしている。

 赤門の呼名で広く一般に知られているこの門は、元加賀藩上屋敷の御住居表御門だった。赤門は1827年、加賀藩第13代藩主の前田齋泰が徳川第11代将軍家斉(いえなり)の娘・溶姫を迎え入れる際に作られた。薬医門という形式を踏襲し、将軍家から夫人を迎える場合の慣例として朱塗りとされた。起(むく)りと反(そ)りのついた唐破風屋根も両番所の構えも10万石以上の大名にのみ許された最高の格式となっている。1903年(明治36年)に現在の位置へ移された。国の重要文化財にも指定されている。

《田中志実》

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