マララ基金とコクレア財団「何でも実現しようプログラム」発足

 マララ基金とコクレア財団は、2021年9月22日に、パートナーシップを結んだ。難聴の若者に「Achieve anything(何でも実現しよう)プログラム」を通じて自身の体験談を共有するよう呼び掛けている。

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マララ・ユスフザイさんと子供
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 マララ基金とコクレア財団は2021年9月22日、パートナーシップを結んだ。難聴の若者に「Achieve anything(何でも実現しよう)プログラム」を通じて自身の体験談を共有するよう呼び掛けている。

 マララ基金とコクレア財団は、困難な状況に置かれている難聴の子供や若者に対して、質の高い教育が提供されるように啓発・支援することを目的に、パートナーシップを結んだ。難聴の若者に「Achieve anything(何でも実現しよう)プログラム」を通じて自身の体験談を共有するよう呼び掛けている。 コクレア財団はまた、子供が聴力検査、および必要に応じて聴覚医療とサポートを早期に受けられるよう、保護者に訴えている。

 世界保健機関によると、世界中で3,400万人の子供が難聴。平等に教育を受ける権利と聴覚医療およびサポートへの早期のアクセスがなければ、これらの子供たちは自分の可能性を最大限に発揮することができないかもしれない。

 世界最年少のノーベル平和賞受賞者であり、マララ基金の共同創立者であるマララ・ユスフザイさんは、世界保健機関が2021年3月に初めて発表した「World Report on Hearing(聴覚に関する世界報告書)」の序文を書き、社会と政府にあらゆる年齢層において聴覚の健康を優先課題とすることを呼びかけた。

 難聴の子供が聴覚医療と早期のサポートを得られないと、多くの場合、学校での成績が悪くなり、学校から脱落するリスクが増え、大学等での高等教育を受けられる見込みが低くなる。最終的には、このことが生涯にわたるキャリアに影響を及ぼす可能性がある。この問題は世界の多くの地域で悪化していて、数百万人を超える子供たち、特に女子が教育を受けることに非常に大きな障壁に直面している。

 マララ基金とコクレア財団は「Achieve anything(何でも実現しよう)プログラム」の一環として、難聴の子供と若者が、自分自身が成し遂げたことについての体験談を共有することを呼び掛けている。この新しいプログラムは難聴に関する実社会での体験に焦点を当てて、社会に広めることによって、平等に教育を受ける権利、聴覚医療とサポートへの早期アクセスを推進する。

 マララ基金は、すべての女子が教育を受けられる世界の実現を目指して活動している。マララ基金は、すべての女子に中等教育(中学校・高等学校)を提供するための政策変更や資源を擁護している。また、変化を望んで戦っている女子の声を広く伝える活動にも力を入れている。

 コクレア財団は難聴に関する啓発を行うとともに、世界中でより多くの人々が人生を変えるような聴覚治療を受けられるよう手助けすることを目的としている。聴覚治療の研究を推進し、医療従事者の技能開発を促進し、多様性を尊重する社会の実現のための支援を行っている。

◆「Achieve anything(何でも実現しよう)プログラム」
概要:難聴の子供や若者が成功したことや、成し遂げたことについての体験談を共有するプログラム
対象:5~25歳の難聴者またはその保護者
募集期間:2021年9月から12か月間
応募内容:成功したことや、成し遂げたことの体験談
※注意:体験談の内容は日本語でも応募可能だが、応募受付のWebサイトは英語のみ、日本語のWebサイトはない。詳しくはWebサイトに掲載されている

《大田芳恵》

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