不要になったおもちゃで支援「児童労働をなくそう」キャンペーン

 国際協力NGO「シャプラニール=市民による海外協力の会」はブックオフコーポレーションと共同で、「児童労働反対世界デー」の2022年6月12日から7月31日まで「おもちゃで児童労働をなくそう!キャンペーン」を実施する。児童労働の削減・防止等の活動を支援する。

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おもちゃで児童労働をなくそう!キャンペーン
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 国際協力NGO「シャプラニール=市民による海外協力の会」はブックオフコーポレーションと共同で、「児童労働反対世界デー」の2022年6月12日から7月31日まで「おもちゃで児童労働をなくそう!キャンペーン」を実施する。児童労働の削減・防止等の活動を支援する。

 設立50周年を迎えるシャプラニールは、貧困、差別、児童労働の撲滅や教育支援等に取り組み、モノを捨てずに誰かのために再活用する「ステナイ生活」プログラムを2001年から実施している。一方、ブックオフコーポレーション(ブックオフ)では、リユースを推進する他、不要になったモノで社会貢献ができる「キモチと。」を通じて、社会問題解決を目指すNGO・NPO等の団体を支援し、累計約3億7千万円規模(2022年6月4日時点)につながる等SDGsの目標12、17に取り組んでいる。

 現在、世界の1億6,000万人、子供の約10人に1人が児童労働に従事している。ユニセフと国際労働機関の共同報告書では「今食い止めなければ、児童労働に就く子供の数は2022年末にはさらに890万人増加する恐れがある」と警鐘を鳴らしている。教育格差や児童労働、それにともなう社会からの孤立といった子供を取り巻く問題が世界中で日々深刻化している。特に児童労働の中でも、家事使用人の子供たちは、1日のほとんどを他人の家で家事を担い、教育を受けたり遊んだりする時間がない状況にある。家の中で働く少女を発見するのは極めて難しいことから「隠された児童労働」とも言われ、性的虐待にもつながりやすいため支援の緊急性が高い問題でもある。

 一方、日本国内では、家庭にある不要になったおもちゃ、ゲーム、引き取り費用が発生する家電類を手放すタイミングや方法に悩む人が多くいる。手放そうとしても本人の同意が得られづらい子供のおもちゃは、「捨てるのではなく、誰かのために再活用」することで、子供の理解が得られやすくなる。さらに、気軽な国際協力を通じて、子供の遊びを学びに変えられる親子で取り組める片付け寄付アクションになる。

 「おもちゃで児童労働をなくそう!キャンペーン」は、家庭に眠るモノを買い取り、全額を寄付金とするブックオフのサービス「キモチと。」を通じ、自宅から児童労働撲滅に参加できる。おもちゃ、ゲーム、キッチン家電等、普段使用し不要になったもの1点から、無料で集荷に申し込むことができる。

 期間中は、ゲーム機・ゲームソフト、本・コミック、CD・DVDの買取金額を10%増加する。全額を寄付として活用して、支援活動とSDGsの取組みを強化する。また、2022年より対象物品として小型調理家電、ミシン等も新たに追加された。

 たとえば、途上国の子供への授業1回分に相当する寄付は、おもちゃ(フィギュア・ミニカー等)10個、または調理家電1個。1か月分の教材費は本・コミック20冊。ミシン研修の1か月開催はゲームソフト5本。日本からの支援のキモチと不要になった物品を、教育等の支援に変えて現地に届ける。寄付は児童労働の中でも「緊急性が高い」バングラデシュで家事使用人として働く少女たちの支援活動等に役立てられる。

 「おもちゃで児童労働をなくそう!キャンペーン 」は子供だけでなく、親子や単身世帯の人、誰でも参加できる寄付プログラム。キャンペーンは7月31日まで開催。参加方法は対象物品を段ボール箱等に梱包し、キャンペーンWebサイトの「無料集荷を申込む」ボタンから申し込む。電話申込も受付可能。

 なお、キャンペーンでは礼状希望者に、南アジアの文化や児童労働等について紹介する学習用ダウンロード教材「バングラデシュ・ネパールってどんな国?」をプレゼントする。家庭のおもちゃ・不要品等を通じた支援が、どのような国の、どのような子供たちに届くのか、親子で学べる内容となり、夏休みの自由研究としても使うことができる。

◆おもちゃで児童労働をなくそう!キャンペーン
受付期間:2022年6月12日(日)~7月31日(日)
参加・寄付の方法:
(1)対象物品をまとめ、段ボール箱等に梱包する
(2)キャンペーンWebサイトの「無料集荷を申込む」ボタンから申し込む
※電話申込も受付可能
対象物品:おもちゃ、フィギュア、ゲーム類、小型調理家電、ミシン、本・コミック、CD・DVD等
※買取金額の10%増加対象は、ゲーム機・ゲームソフト、本・コミック、CD・DVDに限る
※キャンペーン期間終了後も、寄付は通年受付

《大田芳恵》

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