4/20は一部地域で部分日食…次回の観測チャンスは7年後

 2023年4月20日、関東以西の日本の一部地域で部分日食が観測できる。国立天文台によると、次回日本で日食を観測できるのは7年後の2030年6月1日。しばらく日本ではこの天体ショーにお目にかかれないことになる。

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2023年4月20部分日食
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 2023年4月20日、関東以西の日本の一部地域で部分日食が観測できる。国立天文台によると、次回日本で日食を観測できるのは7年後の2030年6月1日。しばらく日本ではこの天体ショーにお目にかかれないことになる。

 日食とは、月が太陽の前を横切ることで月によって太陽の一部(または全部)が隠される現象のこと。太陽の一部が月によって隠される食のことを「部分食」、太陽のすべてが月によって隠される食のことを「皆既食」、太陽の方が月より大きく見えるため月の回りから太陽がはみ出して見えることを「金環食」という。

画像提供:国立天文台

 4月20日に起こる日食は「金環皆既日食」で、インド洋、オーストラリア、東ティモール、インドネシア、太平洋とそれぞれの一部地域では皆既食が、インド洋と太平洋のごく一部の地域で金環食が、インド洋、アジア、オセアニア、太平洋、南極、それぞれの一部地域では部分食が起こるという。

 日本で部分日食が起こるのは、南西諸島、九州地方南部、四国地方南部、近畿地方南部から関東地方南部にかけての地域、伊豆諸島、小笠原諸島。中でも南西諸島や小笠原諸島では食分(食の欠ける深さを表す数値、今回は日食で太陽の欠ける部分のこと)も大きく、また食の始まりから終わりまでの時間も長いため、天候等の条件が良ければしっかりと観測ができそうだ。

画像提供:国立天文台

 なお、太陽はたいへん強い光と熱を出している天体のため、肉眼で直接太陽を見るとたとえ短い時間であっても目を痛めることも。安全な方法で観察しなければ、最悪の場合は失明する危険性がある。そのため国立天文台のWebサイトでは、太陽の観測時に「絶対にやってはいけないこと」を挙げている他、安全な観察方法について「ピンホールの利用」「日食専用のグラスや遮光板の使用」「望遠鏡を使い太陽投影板に投影」という3つの方法を紹介している。安全な観察方法の解説動画も掲載しているので、観察前に一度目にしておくと良いだろう。

 次回日本で日食が観測できるのは7年後の2030年6月1日。今回を逃すと、しばらく日本で日食を観測できるチャンスはない。ちなみに次回は日本全国で部分食となり、北海道の大部分では金環食を観測できるという。

《鶴田雅美》

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