パルシステムグループは2023年9月11日、家庭環境や経済的な理由などから進学が困難な若者を包括的に支援する「パルシステム若者応援基金」を設立すると発表した。設立記念レセプションは9月29日、新宿にて開催される。
「パルシステム若者応援基金」は、これまで続けてきた給付型奨学金制度の活動を通じ、困窮した子供たちが安心して学業に専念できる環境づくりを応援するため、パルシステム連合会とその会員生協の11法人により設立される。
パルシステムでは、2020年に給付型奨学金制度を創設。利用者から寄せられた募金を原資に月4万円の奨学金を給付している。給付対象は、大学、短大、専門学校に通う学生らで、経済的貧困に加え、児童養護施設など福祉関連施設に入所していたり、DV被害やヤングケアラーといった問題があり支援を必要としている者で、これまで延べ34人の学生が受給しているという。
同制度は、金銭面だけでなく生活相談などから奨学生の生活を精神的にサポートする「伴走型」が特徴で、農業やボランティアなどの社会体験プログラムなど、学業以外の機会も提供している。毎月定額を募金する「サポーター」は、これまで1万人近くの人が登録しており、2023年度に寄せられた募金は4,418万9,176円にのぼる。
今後、給付型奨学金制度はパルシステム若者応援基金財団が運営を引き継ぎ、奨学金の管理運営や奨学生を伴走支援団体との連携などの役割を担う。パルシステムのWebサイトでは募金の申込みを随時受け付けている。