不登校児童の8割「前兆あった」原因はいじめが最多

 不登校に関する情報提供メディア「ツナグバ」は2023年9月18日、不登校経験のある人を対象にしたアンケート調査の結果を公表した。不登校児童が「学校に行けなくなった原因」でもっとも多かったのは「いじめ」だった。

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不登校児童が「学校に行けなくなった原因」
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 不登校に関する情報提供メディア「ツナグバ」は2023年9月18日、不登校経験のある人を対象にしたアンケート調査の結果を公表した。不登校児童が「学校に行けなくなった原因」でもっとも多かったのは「いじめ」だった。

 調査は、2023年7月21日~8月2日に不登校の経験を持つ296人を対象に、インターネットを利用して行った。不登校児童が「学校に行けなくなった原因」でもっとも多かったのが「いじめ」30.4%、ついで「友人関係」22.6%、「先生との関係」11.1%、「体調や病気」8.8%、「勉強や進路の悩み」7.1%と続いた。

 いじめによる不登校のなかには「友達からのいじめ」だけではなく、「学校の先生からいじめられた」や「友達の親からいじめられた」など、子供以外からのいじめを原因とする声もあった。特に学校の先生との関わりについては上位にランクインし、苦手な先生と出会ってしまうと児童は逃げ場がなく、かなりの苦痛になっているようだ。

 また、いじめの中には「LINEグループで仲間外れにされた」「自分の知らないチャットルームで悪口を言われていた」など、ネットいじめも多くみられた。児童がスマホを所持することが増えているため、いじめの内容も変化しており、親はより注意深く子供のようすを見守ることが必要といえそうだ。

 また、不登校経験を持つ人のうち、80%が「学校に行けなくなる前兆があった」と回答。具体的な前兆として、「体調不良を訴えることが増えた」24.5%、「行き渋りや遅刻・早退が増えた」20.7%、「顔色やようすがいつもと違った」18.6%、「朝起きられなくなった」12.2%と続いた。

 体調不良や学校への行き渋りなどが多く、全体的に朝学校に行く時間が近づいたときに、いつもと違ったようすが見られやすいようだ。このような異変を感じた場合、保護者は無理せず学校を休ませる、じっくり話を聞いてあげるなど、早めに対応することが求められる。

 ツナグバは、教育コーチング資格保有者や不登校経験者などが集まって運営。臨床心理士やスクールカウンセラーの監修のもと、不登校に関する悩みに関する情報や、フリースクール・通信制高校に関する情報などを提供している。

《田中志実》

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