英語能力指数、日本113か国中87位へ下降…他国との差拡大

 イー・エフ・エデュケーション・ファースト(EF)は2023年11月9日、世界113か国・地域の約220万人の英語試験ビッグデータを活用した英語能力ベンチマーク「EF EPI英語能力指数」を公開した。日本は87位と「英語力が低下している地域」に該当、引き続き他国と差が開く結果となった。

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世界最大の英語能力指数ランキング2023年版
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 イー・エフ・エデュケーション・ファースト(EF)は2023年11月9日、世界113か国・地域の約220万人の英語試験ビッグデータを活用した英語能力ベンチマーク「EF EPI英語能力指数」を公開した。日本は87位と「英語力が低下している地域」に該当、引き続き他国と差が開く結果となった。

 EF EPI英語能力指数は、EFがオンラインで無料公開している英語力測定テスト「EF SET」(エフセット)の前年受験データをもとに、非英語圏の国・地域における英語能力を、経年計測・追跡したもの。EPI指数の国別ランキングやCEFR準拠の5段階の英語能力レベルのほか、「人材競争力指数」「人的資本指数」などの外部指標と英語能力指数の相関関係を考察した分析レポートで構成。2011年以降、毎年秋に発表している。

 2023年度の世界ランキングは、1位「オランダ」、2位「シンガポール」、3位「オーストリア」、4位「デンマーク」、5位「ノルウェー」、6位「スウェーデン」、7位「ベルギー」、8位「ポルトガル」、9位「南アフリカ」、10位「ドイツ」、11位「クロアチア」、12位「ギリシャ」。1~12位までを英語能力レベル5段階のうち「非常に高い」グループとして分類した。

 日本の英語能力レベルは5段階うち、下から2番目の「低い」グループに該当。前年度(80位)よりさらに順位を下げ、113か国・地域中87位(-18ポイント)となった。

 アジア圏では、韓国49位、ベトナム58位、インド60位、中国82位など。日本の順位はアジア23か国中15位と、タイ、カンボジア、ミャンマーに続くワースト9で、「英語力が低下している地域」と分析された。

 地域別では 東アジアの習熟度は4年連続で低下傾向にあり、2023年は日本と中国がそれを加速させる結果となった。しかしながらグローバルにみても、若者(18~20歳)の英語力は、2015年から2023年にかけて引き続き低下。多くの国でパンデミック(新型コロナウイルス)が影響したと推察されるという。

◆EF EPI英語能力指数
1位「オランダ」
2位「シンガポール」
3位「オーストリア」
4位「デンマーク」
5位「ノルウェー」
6位「スウェーデン」
7位「ベルギー」
8位「ポルトガル」
9位「南アフリカ」
10位「ドイツ」
11位「クロアチア」
12位「ギリシャ」
※上記12か国は英語能力レベルが「非常に高い」グループに該当

《川端珠紀》

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